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商標の権利は全国一律のものですか?

商標権は、各国ごとの法律によっても設定される権利です。
日本では商標法によって商標権を得るための手続や要件、商標権の効力などが定められています。
したがって、商標権は、日本の法令の効力が及ぶ全国すべての範囲にわたって、同じ強い効力が認められます。一言でいれば全国一律の権利です。

なお、商標の使用は、商標権者自らがすることもできますし、使用許諾をした使用権者に使ってもらうこともできます。こうした場合、使用許諾の範囲を決めるのが通例ですが、全国で使用を許可することもできますし、地域ごとに範囲を決めて、それぞれ別の使用権者に使用してもらうこともできます。

海外でも、商標権は国ごとに設定されるものですが、たとえば欧州の商標制度のように、条約加盟国域内において登録を認める制度もあります。外国出願をご検討の場合にはご相談ください。

これまで商標登録をしないでいて問題もなかったのですが、調べてみたら他人に登録されていて、どうしたらいいでしょうか?

まずは冷静に、状況を見極めて検討する必要があります。
たまに権利者側に連絡をとろうとするご相談者がおられますが、くれぐれも拙速にそのようなことはせず、いち早く弁理士にご相談ください。

権利者の登録内容や出願時期等を調べ、その商標権を無効または取消にできないかどうか、検討いたします。
たとえば、識別力がない(商標法第3条第1項各号)、あるいは類似商標があるのに登録されている(商標法第4条第1項第11号)等の無効理由がないかどうか、といった検討をいたします。さらに、ご相談者の商標は登録していないけれど、周知・著名になっているものではないでしょうか?

また、権利者との間で、過去に取引や契約交渉があったなどの、特別なご事情に心当たりがないでしょうか。公序良俗に反した登録(商標法第4条第1項第7号)、不正目的での著名商標にただ乗りした登録(商標法第4条第1項第19号)であるかもしれません。

登録時期によっては、異議申立をすることができる場合もあります。

あるいは、継続して3年以上不使用になっている商標ではないでしょうか。不¥使用を理由とした取消審判を請求できる可能性があります。

無効審判等は、手続をすれば反論の機会のため、相手方にもその書類が送付され、当事者対立構造となります。
このようなわけで、拙速に相手に連絡を取ったりしないよう、弁理士に相談して対応を考えましょう。

また、並行して商標登録出願を行い、商標権が無効、取消になった場合に備えておくことも必要である場合が多いです。

そのほか、契約交渉によって商標権の一部または全部を譲り受けたり、ライセンス交渉をしたありすることになる場合もありますが、その場合でも、商標登録出願はしておいた方がいいケースがあります。
交渉等に当たっては、必要に応じ弁護士をご紹介することもあります。

無効も取消も、さらに交渉もうまくいかない場合には、相手から商標権侵害と言われかねないリスクもあります。こちらの面からも弁理士は慎重に検討いたします。

たとえば、相手の出願前から、ご相談者の商標は使用された結果、周知なものとなっていた場合には、先使用権(商標法第32条)を主張して、使用継続可能な場合があります。

また、ご相談者の名称や、指定商品等の普通名称、産地、販売地、品質、原材料、効能、用途等、あるいは指定役務等の普通名称、提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途等を、ご相談者が普通に用いられる表示方法で使用するなどの場合には、それが登録商標の使用であっても、権利の効力が及ばず(商標法第26条)、商標権侵害とはならない場合があります。

これらは専門的な検討を要し、審決例、判決例などまで調査するなどして、さらにご相談者の主張を立証、補強する証拠を必要としますので、商標に詳しい弁理士に相談する必要があります。

商標権はいつから発生するのですか?

商標権は、設定の登録により発生します。
登録査定の後に、登録料を納付して、登録原簿への登録が行われた時です。

その後、商標登録証という賞状のような証書が送られてきますが、権利の存在を証明するものは、登録されていることの公的な証明である特許庁の登録原簿です。

商標登録証は、紛失・破損等した場合には再交付を申請することができます。

登録商標にはどのような効力がありますか?

商標権が発生すると、商標権者は、指定商品または指定役務について登録商標の使用をする権利を専有します。使用する独占権です。
また、他人に商標権の一部または全部を使用許諾することもできます。
独占的な使用権として登録された専用使用権が設定されたときは、使用許諾がされた範囲(地域、期間、指定商品などの範囲)では、専用使用権者がその登録商標の使用をする権利を専有します。

さらに、商標権には、同一商標のほか、類似商標について、指定商品または指定役務、さらにはこれらに類似する商品・役務について、他人が商標を使用することを禁止する効力があります。

商標権が侵害されると、差止請求権、損害賠償請求権などを行使することができます。

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