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品質表示等(記述的商標)

品質表示等(記述的商標)

商品の産地、販売地、品質等の表示又は役務の提供の場所、質等の表示は、登録されません。
(商標法第3条第1項第3号)

その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標。
その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標。

たとえば、下記のものが該当します。

1.商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状(包装の形状を含む。)、価格若しくは生産若しくは使用の方法若しくは時期を表示する2以上の標章よりなる商標又は役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格若しくは提供の方法若しくは時期を表示する2以上の標章よりなる商標。
2.図形又は立体的形状をもって、商品の産地、販売地、品質、生産若しくは使用の方法等又は役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、提供の方法等を表示する商標。
3.国家名、著名な地理的名称(行政区画名、旧国名及び外国の地理的名称を含む。)、繁華な商店街(外国の著名な繁華街を含む。)、地図等。
4.「コクナール」、「スグレータ」、「とーくべつ」、「うまーい」、「早ーい」等のように長音符号を除いて考察した場合において、商品の品質、用途、効能等又は役務の質、用途、効能等を表示するものと認められるとき。
5.指定商品の形状(指定商品の包装の形状を含む。)又は指定役務の提供の用に供する物の形状そのものの範囲を出ないと認識されるにすぎない商標。
6.書籍の題号がただちに特定の内容を表示するものと認められるとき。
7.映像が記録された「フィルム」「録音済みの磁気テープ」、「録音済みのコンパクトディスク」、「レコード」等の題名がただちに特定の内容を表示するものと認められるとき。
8.「放送番組名」がただちに特定の内容を表示するものと認められるとき。
9.映写フィルムの貸与、録画済み磁気テープの貸与、録音済み磁気テープの貸与、録音済みコンパクトディスクの貸与、レコードの貸与等、提供を受ける者の利用に供する物の題名がただちに特定の内容を表示するものと認められるとき。
10.「飲食物の提供」について、外国の国家名、地理的名称等が特定の料理(フランス料理、イタリア料理、北京料理等)を表示するものと認められるとき。
11.建築、不動産業等の建築物を取り扱う役務を指定役務とする立体商標が、建築物の形状を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものであるとき。

使用による識別性(商標法第3条第2項)

使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるがあるときは、例外として登録が認められます。

なお、商標が使用により識別力を有するに至ったかどうかは、例えば、次のような事実を総合勘案して判断されます。
また、出願人以外(団体商標の商標登録出願の場合は「出願人又はその構成員以外」)の者による使用の有無及びその使用の状況も考慮されます。

具体的には、商標の使用状況に関する事実を量的に把握し、それによってその商標の需要者の認識の程度を推定し、その大小ないし高低等により識別力の有無が判断されます。

A 実際に使用している商標並びに商品又は役務
B 使用開始時期、使用期間、使用地域
C 生産、証明若しくは譲渡の数量又は営業の規模(店舗数、営業地域、 売上高等)
D 広告宣伝の方法、回数及び内容
E 一般紙、業界紙、雑誌又はインターネット等における記事掲載の回数及び内容
F 需要者の商標の認識度を調査したアンケートの結果

次のような証拠方法により証明をする必要があります。
A 広告宣伝が掲載された印刷物(新聞、雑誌、カタログ、ちらし等)
B 仕切伝票、納入伝票、注文伝票、請求書、領収書又は商業帳簿
C 商標が使用されていることを明示する写真
D 広告業者、放送業者、出版業者又は印刷業者の証明書
E 同業者、取引先、需要者等の証明書
F 公的機関等(国、地方公共団体、在日外国大使館、商工会議所等)の証明書
G 一般紙、業界紙、雑誌又はインターネット等の記事
H 需要者を対象とした商標の認識度調査(アンケート)の結果報告書

「三号は、商品の産地、販売地又は役務の提供の場所等を普通の態様で表示する標章のみからなる商標である。ここで、例えば、産地を表示するという場合に東京で作られたものを『東京』と表示するのはもちろん、大阪で作られたものを『東京』と表示するような場合も含まれる。これら本号列挙のものを不登録とするのは、これらは通常、商品又は役務を流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であるから何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものだから一私人に独占を認めるのは妥当ではなく、また、多くの場合にすでに一般的に使用がされあるいは将来必ず一般的に使用がされるものであるから、これらのものに自他商品又は自他役務の識別力を認めることはできないという理由による。ただし、一号の普通名称と同様に特殊な態様で表示した場合や商標の一部として含む場合は本号の適用は免れる。本号の例としては、『一級』、『一番』、『スーパー』、『よくきく』等があり、役務の態様の例としては、飲食物の提供について『実演』等がある。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

「なお、平成八年の一部改正で、立体商標制度が導入されたが、商品若しくはその包装又は役務の提供の用に供する物の立体的形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標も本号に基づき登録されないこととした。すなわち、三号の商品の形状には、商品の立体的形状も含まれるし、『形状』に『(包装の形状を含む。)』を追加することにより商品の包装の形状(例えば、指定商品が洋酒の場合のその瓶の形状)も商品の場合と同様に扱うこととした。さらに、役務の提供の用に供する物には、その外観を立体的形状として表したものも含まれることとした。また、これらの立体的形状についての『普通に用いられる方法で表示する標章』については厳格な運用を行うことが工業所有権審議会の答申でも求められている。すなわち、当該立体商標について全体観察した場合に、需要者によって、結局、商品の形状、商品の包装の形状又は役務の提供の用に供する物の形状そのものの範囲を出ないと認識されるにすぎない商標は本号に該当するものとされ、登録されない。ちなみに、識別力を有しない立体的形状と識別力を有する文字・図形等との結合からなる商標について、商標全体として識別力を有する場合は、立体商標として商標登録されることもありうる。しかし、この場合、立体的形状部分には識別力がないのであるから、二六条の規定の適用により、登録後においても当該立体的形状部分に基づく商標権の権利行使をすることはできない(平成八年の一部改正で二六条一項柱書きに括弧書が追加され、商標の一部に識別力がない部分がある場合においても当該一部には商標権の効力が及ばないことが明確に規定された)。したがって、かかる結合商標の登録が仮に行われても、その登録は、そのうちの識別力を有する平面商標の部分についてのみ意味を有するにすぎない。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

「さらに、平成二六年の一部改正で色彩のみからなる商標及び音商標が保護対象に追加されるとともに、商標の定義の一部が政令に委任されたことを受け、自他商品又は自他役務の識別力がない商標として、商品等が通常有する色彩(例えば、指定商品がタイヤの場合の黒の色彩)や発する音(例えば、指定役務が焼き肉の提供の場合の肉を焼く音)、及び、今後政令で定める可能性のある商標に係る商品等の特徴についても本号で網羅的に捕捉する必要があることから、商品又は役務の『その他の特徴』を追加した。これに伴い、商品又は役務の『特徴』とは性質の異なるものと考えられる『数量』及び『価格』については、『特徴』には含まれないものとして規定することとした。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)


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