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国旗・菊花紋章等と同一・類似の商標

国旗・菊花紋章等と同一・類似の商標

国旗、菊花紋章、勲章、褒章、外国の国旗と、同一・類似の商標は、登録されません。

「菊花紋章については、旧法はこれを図形の一部として使用するものも商標登録を受けることができないものとしていたが、現行法では国旗と同様に取り扱っている。すなわち、菊花紋章が商標の一部を構成していても商標の全体からみて菊花紋章と類似でなければ商標登録を受けられることとした。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

国の紋章・記章等と同一・類似の商標

国の紋章・記章等と同一・類似の商標

パリ条約の同盟国・世界貿易機関の加盟国・商標法条約の締約国の国の紋章その他の記章であって、経済産業大臣が指定するものと同一・類似の商標は、登録されません。

「二号は旧法二条一項二号ノ二に相当する規定であり、パリ条約六条の三に対応するものである。本号中『記章』とあるのは旧法の『徽章』の『徽』が当用漢字にないためにこれに代えたのであり、旧法の二条一項二号にある記章とは意味が異なる。なお、『同盟国』といった場合にはその中に日本国自体は含まない。
昭和五〇年改正前は、ヘーグ改正条約、ロンドン改正条約及びリスボン改正条約の三条約を並べて規定している。これは、ワシントン改正条約までにしか加入していない同盟国には、本号による保護を与えないという趣旨であったと解されるが、従来ワシントン改正条約までにしか加入していなかった国(ブルガリア)が、すでにストックホルム改正条約に加入しており、このような表現をする必要はなくなったので、昭和五〇年の一部改正により、他の規定と同様の表現に改めた。
また、平成六年の一部改正において、TRIPS協定二条1の規定に従い、世界貿易機関の加盟国の国の紋章その他の記章についても、パリ条約の同盟国のものと同等に取り扱うための改正を行った。さらに、平成八年の一部改正において、商標法条約一五条『締約国は、パリ条約の規定で標章に関するものを遵守する。』の規定に従い、商標法条約の締約国の国の紋章その他の記章についても、パリ条約の同盟国のものと同等に取り扱うための改正を行った。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

国際機関の標章と同一・類似の商標

国際機関の標章と同一・類似の商標

国際連合その他の国際機関を表示する標章であって経済産業大臣が指定するものと同一・類似の商標は、登録されません。

「三号は、パリ条約六条の三に対応する規定であり、一号及び二号の立法趣旨に準じたものである。現在の国際的な活動分野で占める国際機関の地位、権限は極めて大きく、独立の主権国家と比肩されるようになってきているからである。これに該当する代表的なものは国際連合の旗であり、その他UNESCO等の国際連合の下部機関を表示するものやEURATOMのような地域的機関も含まれる。なお、パリ条約六条の三では、こうした国際機関と関係があるとの誤認を生じない商標については商標登録を行うことができるとする例外措置が定められているが、平成二六年の一部改正前は当該例外措置を定めておらず、実際の審査でこれを担保していた。しかし、我が国企業が使用する商標についても、当該例外措置の対象になり得るものが多く登録され、または使用されている状況となってきたため、平成二六年の一部改正において、イ・ロを新設し、パリ条約と同様の例外措置を定めた。
以上各号の立法趣旨は、これらのものの商標としての使用はそれが表示するものの尊厳を傷つけ、また、一私人に独占を許すことは妥当ではないという点にある。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

白地赤十字の標章・赤十字の名称等と同一・類似の商標

白地赤十字の標章・赤十字の名称等と同一・類似の商標

(1)白地赤十字の標章と同一又は類似の商標
(2)赤十字の名称と同一又は類似の商標
(3)ジュネーブ十字の名称と同一又は類似の商標

上記(1)~(3)は、登録されません。

「四号は戦地にある軍隊の傷者及び病者の状態の改善に関するジュネーブ条約等のジュネーブ諸条約(日本は昭和二八年に加入)及び同追加議定書(日本は平成一六年に加入)において加盟国に求められている各種標章の使用規制措置の実施を担保するものである。従来は、赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律(昭和二二年法律第一五九号)において使用禁止されている白地赤十字の標章又は赤十字若しくはジュネーブ十字の名称と同一又は類似の商標のみを不登録理由としていたが、ジュネーブ諸条約追加議定書を担保する武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成一六年法律第一一二号)が平成一六年に制定されたことに伴い、白地赤十字の標章又は赤十字若しくはジュネーブ十字の名称と同一又は類似の商標に加え、白地に赤新月の標章等を不登録理由とし、同法一五八条一項に定める特殊標章が、平時も含めて一般的に私人に商標登録されることを防止することを明記した。立法趣旨はこのような法律で使用を禁止しているものに商標権を設定することは妥当でないからであり、同時に赤十字社等の権威を傷つけるおそれがあるからである。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

政府・地方公共団体の監督用・証明用の印章・記号

政府・地方公共団体の監督用・証明用の印章・記号

(1)日本国
(2)パリ条約の同盟国
(3)世界貿易機関の加盟国
(4)商標法条約の締約国

上記(1)~(4)の政府・地方公共団体の監督用又は証明用の印章・記号のうち、経済産業大臣が指定するものと同一・類似の標章を有する商標であって、その印章又は記号が用いられているものと同一・類似の商品・役務について使用をするものは、登録されません。

「五号は旧法二条一項三号ノ二に相当する規定であり、パリ条約六条の三に対応するものである。旧法との相違点は、解釈をはっきりさせるために日本国のものについても本号の適用があるものとしたことである。また、地方公共団体もその機能において国家に準じた監督又は証明機能を営むことがあるから本号に含めた。なお、平成六年の一部改正においては、TRIPS協定二条1の規定に従い、世界貿易機関の加盟国のものについても本号を適用するよう改正した。
さらに、平成八年の一部改正においては、商標法条約一五条の規定(パリ条約を遵守する義務)に従い、商標法条約の締約国のものについても本号を適用するよう改正した。「地方公共団体」の中には日本国のそれも同盟国、加盟国又は締約国のそれも両方を含む。また、同盟国、加盟国及び締約国以外の外国については本号の適用はない。ちなみに、本号と九号は特にその標章のみならずその一部としてその標章を使っている商標も不登録になるのである。その理由は、これらは特に品質保証的機能が強いので商品の品質あるいは役務の質の誤認防止の見地からこのように規定したものである。また、公社、公団等政府機関に準ずるものは、法令に別段の規定がない限り本号には含まれず、次の公益団体に含まれる。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

国・地方公共団体等の標章と同一・類似の商標

国・地方公共団体等の標章と同一・類似の商標

(1)国・地方公共団体の標章
(2)国・地方公共団体の機関の標章
(3)公益に関する団体であって営利を目的としないものの標章であって、著名なもの
(4)公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって、著名なもの

上記(1)~(4)と同一又は類似の商標は、登録されません。

「六号の立法趣旨はここに掲げる標章を一私人に独占させることは、本号に掲げるものの権威を尊重することや国際信義の上から好ましくないという点にある。なお、本号は八号と異なり、その承諾を得た場合でも登録しないのであるから単純な人格権保護の規定ではなく、公益保護の規定として理解されるのである。本号の例としては、YMCA、JETRO、NHK、結核予防会のダブルクロス、大学を表示する標章、都市の紋章等がある。また、国とは日本国を、地方公共団体とは地方自治法一条の三にいう都道府県及び市町村並びに特別区、地方公共団体の組合及び財産区を、これらの機関とは、立法、司法、行政についての国又は地方公共団体の機関をいう。公益に関する団体であって営利を目的としないものの代表的な例は公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律二条三号の公益法人である。公益に関する事業であって営利を目的としないものの例は地方公共団体の営む水道事業その他がある。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標

公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標

公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標は、登録されません。

「七号は旧法二条一項四号に相当する規定で、なんら変更はない。本号を解釈するにあたっては、むやみに解釈の幅を広げるべきではなく、一号から六号までを考慮して行うべきであろう。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

他人の氏名・名称等を含む商標

他人の氏名・名称等を含む商標

(1)他人の肖像
(2)他人の氏名・名称
(3)他人の著名な雅号、芸名、筆名
(4)上記(1)~(3)の著名な略称

上記(1)~(4)を含む商標は、登録されません。
ただし、その他人の承諾を得ているものを除きます。

「八号は旧法二条一項五号に相当する規定である。旧法との相違は「著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称」を加えたことである。その理由はこれらも氏名と同様に特定人の同一性を認識させる機能があるからであり、人格権保護の規定としてはこれらを保護することが妥当だからである。ただ、肖像あるいは戸籍簿で確定される氏名、登記簿に登記される名称と異なり、雅号等はある程度恣意的なものだからすべてを保護するのは行き過ぎなので、『著名な』ものに限ったのである。『氏名』はフルネームを意味する。したがって、氏又は名のうちいずれか一方のときは本号の適用はない。『これらの著名な略称』とは、氏名、名称、雅号、芸名及び筆名の略称の意味である。また、例えば、自己の名称と他人の名称とが同一の場合は、自己の名称についても本号の適用があり、したがって、不登録になる。なお、本号に関して、これは不正競争防止の規定であるから「その他人の承諾云々」の括弧書は不要であるとの説もあるが、立法の沿革としては前述のように人格権保護の規定と考えるべきであろう。本号には外国人の氏名、名称も含まれる。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

政府等が開設する博覧会などの賞と同一又は類似の標章を有する商標

政府等が開設する博覧会などの賞と同一又は類似の標章を有する商標

(1)政府若しくは地方公共団体(以下「政府等」という。)が開設する博覧会
(2)政府等以外の者が開設する博覧会であって特許庁長官が指定するもの
(3)外国でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会

上記(1)(2)(3)の賞と同一又は類似の標章を有する商標は、登録されません。
ただし、その賞を受けた者が商標の一部としてその標章の使用をするものを除きます。

「九号は旧法二条一項七号に相当する規定である。本号の立法趣旨は、博覧会の賞の権威の維持とともに、商品の品質又は役務の質の誤認の防止にあると考えられる。なお、その賞を受けた者が登録を受けられる場合を商標の一部として使う場合に限定しているのは、もし、賞そのものを登録するとすれば賞を受けた者が何人もいる場合に、登録を受けた者以外の者はその賞と同一又は類似の標章を商標として使用できなくなるからである。また『……標章を有する商標』としたのは、五号と同様の理由による。本号中『賞』とあるのは、旧法の『賞牌、賞状又ハ褒状」と同様の観念であり、当用漢字以外の漢字を使うのを避けるためにこのように改めたのである。したがって、賞品として与えられたような物品はここにいう『賞』のうちには含まれない。昭和四〇年に特許法三〇条三項等を改正して、政府、地方公共団体以外の者が開催する博覧会も新規性喪失の例外規定の対象とした趣旨にあわせて、政府、地方公共団体以外の者が開催する博覧会で特許庁長官の指定するものをも対象とするよう改正したが、その後、特許庁長官の指定の実績がなかったこと等を踏まえ、平成二三年の一部改正において、政府、地方公共団体以外の者が開設する博覧会について、個別に特許庁長官が指定する制度を廃止し、特許庁長官の定める基準に適合する博覧会の賞であるならば、その賞と同一又は類似の商標の登録を排除し得ることとした。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

他人の周知商標と同一・類似の商標

他人の周知商標と同一・類似の商標

他人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標、またはこれに類似する商標であって、その商品・役務と同一・類似の商品または役務について使用をする商標は、登録されません。
他人の商標が未登録のものであっても適用されます。

「一〇号は、旧法二条一項八号に相当する規定で、いわゆる周知商標に関するものである。内容的に旧法と異なるところはない。立法趣旨は商品又は役務の出所の混同防止とともに、一定の信用を蓄積した未登録有名商標の既得の利益を保護するところにもある。すなわち、商標の使用をして自己の『業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識される』程度の信用を形成したときには、その者は不正競争防止法による場合は別として積極的に他人の使用を差し止める等の権利はないけれども他人の商標登録を阻止することができるのである。また、本号違反によって他の商標が登録されてもその商標権について三二条のいわゆる先使用権が認められる。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

先に出願された他人の同一商標・類似商標が登録されたとき

先に出願された他人の同一商標・類似商標が登録されたとき

先に出願された他人の登録商標またはこれに類似する商標であって、その商標と指定商品・指定役務が同一・類似の商標は、登録されません。

「立法趣旨はいうまでもなく商品又は役務の出所の混同防止であり、すでに商標権が設定されている場合に、これと抵触する商標について登録をしないのは当然だからである。ただし、その出願より後の出願に係る登録商標があっても本号では拒絶されることはない。八条一項違反の先登録商標があるために先願が拒絶になるのは不当だからである。なお、ここで『指定商品』、『指定役務』を括弧書で明確にしている。すなわち、『第六八条第一項において準用する場合を含む。』としたので、単に指定商品又は指定役務というときは、商標登録に係る指定商品又は指定役務と防護標章登録に係る指定商品又は指定役務との二つの意味をもつことになる。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

他人の登録防護標章と同一の商標

他人の登録防護標章と同一の商標

他人の登録防護標章と同一の商標であって、その防護標章登録に係る指定商品・指定役務について使用をする商標は、登録されません。

「一二号は、現行法で防護標章制度が設けられたことに伴い設けられたのである。すなわち、防護標章登録を受けたときは他人のその標章の使用は商標権の侵害とみなされ(六七条一号)、その範囲内においては他人のその標章の使用が禁止されるのであるから、その標章と同一の商標についてはその指定商品又は指定役務に関する限り商標登録をすべきではないとの理由による。すなわち、この関係は一一号と全く同様である。一一号と違い、防護標章登録を受けている標章に類似する標章について規定しなかったのは、類似の範囲に関してはその使用が侵害とみなされるわけではないからである。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

品種登録を受けた名称と同一・類似の商標

品種登録を受けた名称と同一・類似の商標

種苗法(第18条第1項)の規定による品種登録を受けた品種の名称と同一・類似の商標であって、その品種の種苗またはこれに類似する商品・役務について使用をする商標は、登録されません。

「本号の立法趣旨は、種苗法(平成一〇年法律第八三号)においては、登録品種の種苗を業として譲渡等するときの名称の使用義務及び登録品種又はこれに類似する品種以外の種苗を業として譲渡等するときに登録品種の名称の使用禁止を規定(同法二二条)することから、登録品種の名称をその品種の種苗又はこれに類似する商品若しくは役務について使用する商標を商標登録の対象から除外し、当該名称について特定の者に独占的使用権が生ずることを防止することにある。種苗法により登録された品種の名称は、一般に普通名称化すると考えられるので、同法による登録が消滅した後においても同様に商標登録の対象から除外される。したがって、たとえ同法により登録を受けた本人が出願しても登録しないのである。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

他人の業務と混同のおそれがある商標

他人の業務と混同のおそれがある商標

他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標は、登録されません。

「一五号は、旧法二条一項一一号の一部に相当する規定であり、一〇号から一四号までの規定に関する総括条項である。なお、旧法二条一項一一号を本号と一六号との二つに分けたのは、旧法は不登録事由のうち混同防止の規定、すなわち、旧法二条一項八号、九号、一〇号、一二号について除斥期間があるにもかかわらず、その総括条項の一一号のうちの『混同』についてはなかったので、このアンバランスを修正するために旧法二条一項一一号を二つに分け『混同』について除斥期間の規定を適用することとしたことに基づく。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

品質等の誤認のおそれがある商標

品質等の誤認のおそれがある商標

商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標は、登録されません。

「一六号は、旧法二条一項一一号の一部に相当する規定であり、旧法とその趣旨に変わりはない。したがって、商品の品質又は役務の質の劣悪には、関係がない。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

異なる産地での使用が認められないぶどう酒または蒸留酒の商標

異なる産地での使用が認められないぶどう酒または蒸留酒の商標

下記の標章(文字・図形等)を含む商標であって、産地が異なるぶどう酒または蒸留酒について使用する商標は、登録されません。

・日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章
・世界貿易機関の加盟国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒若しくは蒸留酒について使用をすることが禁止されているもの

「TRIPS協定二三条2は、世界貿易機関の加盟国に対し、ぶどう酒又は蒸留酒の地理的表示に関する商標登録出願が、その地理的表示の示す原産地と異なるものについてされた場合は、拒絶又は無効とすることを義務づけている。また、同協定二四条9では、加盟国は、原産国において保護されていない地理的表示を保護する義務を負わない旨規定されている。
このため、これらの規定に従い、本号において、世界貿易機関の加盟国のぶどう酒又は蒸留酒の産地を表示する標章のうち、当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするものに使用することが禁止されている標章を有する商標であって、当該産地以外の地域を産地とするものについて使用する商標を不登録理由として規定した。
また、本号では、日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章を有する商標であって、当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒又は蒸留酒について使用する商標についても不登録理由として規定した。TRIPS協定は、加盟国が自国内のぶどう酒又は蒸留酒の地理的表示を保護することまでを義務づけるものではないが、本号のような規定を設けない場合には、①ぶどう酒又は蒸留酒の産地の表示の保護に関し、他の加盟国の産地に比べ国内の産地を不利に扱うことになり、また、②TRIPS協定二四条9の規定により、原産国で保護されていない地理的表示については、他の加盟国において保護する義務が生じないため、他の加盟国においても我が国の産地が不利に扱われることになる。こうした点を考慮し、日本国のぶどう酒又は蒸留酒の産地を表示する商標についても、併せて保護することとしたものである。
なお、本規定による産地指定を受けるための申請手続等は、商標法施行規則一条から一条の四までに規定されている。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

機能を実現するための形状その他の特徴のみで構成された商標

機能を実現するための形状その他の特徴のみで構成された商標

商品又は商品の包装の形状であって、その商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状のみからなる商標、その他の商品等が当然備える特徴のみからなる商標は、登録されません。
物品が通常有する形態や、その他の当然備える特徴を独占させるべきではないためです。

「一八号は、平成八年の一部改正において立体商標制度を導入したことに伴って政策的見地から新設された不登録理由である。すなわち、商品の形状や商品の包装の形状そのものの範囲を出ないと認識されるにすぎない立体商標は、自他商品の識別力を有しないとして登録を受けることができないのであるが(三条一項三号)、これらの商標であっても使用された結果識別力を獲得するに至った場合には、三条二項の規定の適用により登録を受けることができることとなるところ、本号はこのような商標であっても、その商品又は商品の包装の機能を確保するために必ず採らざるを得ない不可避的な立体的形状のみからなる商標については商標登録を受けることができないこととしたものである。これは、商標権は存続期間の更新を繰り返すことによって半永久的に所有できる権利であることから、このような商標について商標登録を認めることとすると、その商品又は商品の包装についての生産・販売の独占を事実上半永久的に許すこととなり自由競争を不当に阻害するおそれがあることに基づくものである。平成二六年の一部改正において色彩のみからなる商標や音商標の保護を導入した際、新しく保護対象とされる商標のうち、商品等が当然に備える色彩や発する音といった特徴のみからなる商標についても同様にその商標登録を排除できるよう、既に規定されていた商品又は商品の包装の機能を確保するために不可欠な立体的形状(特徴)も包含される『商品若しくは商品の包装又は役務が当然に備える特徴』と改め、その具体的な特徴については政令に委任することとした。具体的には、商標法施行令一条において『立体的形状、色彩又は音(役務にあつては、役務の提供の用に供する物の立体的形状、色彩又は音)』が特徴として規定されている。なお、役務の特徴については、商標の不登録事由とする必要があるものとして想定される特徴が、役務の提供の際に使用される『役務の提供の用に供する物』の特徴に限られるため、その旨明記している。また、役務の提供の用に供する物の立体的形状については、平成二六年の一部改正前の本号の適用対象となっていなかったが、本号の適用対象に含めるべき役務の提供の用に供する物が当然に備える立体的形状が具体的に想定される(例えば、指定役務がタクシーによる輸送の場合の乗用車の立体的形状)ため、これもあわせて本号の適用対象とすることとした。
なお、本号において、『当然に備える特徴を含む商標』とせずに『当然に備える特徴のみからなる商標』と規定したのは、商品等が当然に備える特徴をその構成の一部に含む商標が登録されたとしても、二六条の規定により、他の商標の一部となっているような場合を含めて『商品等が当然に備える特徴のみからなる商標』には、商標権の効力が及ばないとされているので、商品等の生産・販売や提供を商標権者に独占させることとはならない一方で、『当然に備える特徴を含む商標』と規定すると、当然に備える特徴と識別力を有する文字、図形等が結合している商標(商標全体として識別力を有する商標)が全く保護されなくなるおそれがあるからである。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)

不正目的で出願された他人の著名商標

不正目的で出願された他人の著名商標

他人の業務に係る商品・役務を表示するものとして、日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標は、出願時に不正に目的で使用するものであるときは登録されません。
不正の目的とは、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいいます。

「一九号は、平成八年の一部改正において、日本国又は外国で周知な商標と同一又は類似の商標を不正の目的で使用するものを不登録理由としたものである。すなわち、主として、外国で周知な商標について外国での所有者に無断で不正の目的をもってなされる出願・登録を排除すること、さらには、全国的に著名な商標について出所の混同のおそれがなくても出所表示機能の稀釈化から保護することを目的とするものである。本号で「周知性」を要件としたのは、使用に基づく一定以上の業務上の信用を獲得していないような商標であって未登録のものについて他人が出願した場合に、『不正の目的』があるからという理由だけでこの出願を排除することとするのは、商標の使用をする者の業務上の信用を維持することを目的とし(一条)、かつ先願登録主義を建前とする(八条一項)我が国法制の下では適切ではないからである。
『不正の目的』の定義である『不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的』とは、図利目的・加害目的をはじめとして取引上の信義則に反するような目的のことをいう。その意義は、不正競争防止法一九条一項二号でいう『不正の目的』と同じである。ここで『不正競争の目的』とせず『不正の目的』としたのは、取引上の競争関係を有しない者による出願であっても、信義則に反するような不正の目的による出願については商標登録すべきでないからである。
『不正の目的』があるとして、本号が適用される具体的な想定例は次のとおりである。
⑴ 外国において周知な他人の商標と同一又は類似の商標について、我が国において登録されていないことを奇貨として、高額で買い取らせたり、外国の権利者の国内参入を阻止したり、国内代理店契約を強制したりする等の目的で、先取り的に出願した場合。
⑵ 日本国内で商品・役務の分野を問わず全国的に知られているいわゆる著名商標と同一又は類似の商標について、出所の混同のおそれまではなくても出所表示機能を稀釈化させたり、その名声を毀損させる目的をもって出願した場合。
⑶ その他日本国内又は外国で周知な商標について信義則に反する不正の目的で出願した場合。
以上のような事例については、従来、七号又は一五号に該当するとの解釈・運用を行ってきたものであるが、平成八年の一部改正では、このような規定の解釈・運用に頼らず、内外の周知・著名商標と同一又は類似の商標について『不正の目的』をもって使用をするものは登録しないことを明確化したものである。」(工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第20版〕)


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