16弁の花弁の中央に「博士」の文字を表した商標が商標法4条1項1号に該当するとされた事例
【種別】審決取消訴訟の判決
【訴訟番号】東京高昭和55年(行ケ)第211号
【事案】
拒絶査定不服審判によって、16弁の花弁の中央に「博士」の文字を表した商標が商標法4条1項1号に該当するとされた審決に対する取消を求めた事例

【拒絶理由】
商標法第4条第1項第1号
判決における判断
本願商標は、下記のとおりの構成からなり、第21類「バンド類、身飾品その他の装身具」等を指定商品とするものである。
ところで、本願商標は、菊花紋章と菊花の花弁の数がほぼ同一であり、また、各花弁が相互に放射状に連なる形態も中央部を除いては、ほぼ同一である。そして、花弁の先端部が丸みを帯びて円輪郭に内接している関係上、その部分は花弁の先端部に吸収されているようにも見え、重弁の菊花紋章と対比して、さほど際立つものではなく、また、中央部に表示された「博士」の文字が花心または総包として態様上の役割を果たしているようにも見られるものである。そうしてみると、16個の花弁を円形に連ねて描き中央に「博士」の文字を表してなる本願商標は、これと菊花紋章とを全体的に観察対比すると、その外観においても、また看者に想起させる皇室に係る菊花紋章の観念においても類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法4条1項1号に該当する。
これに対応する商標審査基準の「菊花紋章」の判断の例は次の通りです。
出願商標が、菊花を表し、その花弁の数が12以上24以下で表示されている場合は、「菊花紋章」に類似するものと判断する。
ただし、出願商標が次のいずれかに該当するときは、この限りでない。
① 花心の直径が花弁の長さより大きいもの
② 菊花の3分の1以上が他のものにより覆われ、又は切断されているもの
③ 花心が花の中心からその半径の4分の1以上片寄ったもの
④ 菊花の形状が明らかに紋章を形成せず、かつ、生花を表したと認められるもの
(例)上記①から④に該当する標章


