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にじゅうまるプロジェクト
当事務所で公開している無料の出願書類自動作成ツールについて
登録できそうですか?

にじゅうまるプロジェクト -2017年12月08日

生物多様性を守る取り組みとして、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会合(CBD-COP10)では、生物多様性・自然の恵みを守り・向上させるための行動を提唱しています。
これをわかりやすく20に単純化し、2020年までの目標としてまとめたものが愛知ターゲットです。
当事務所は、愛知ターゲットを達成するためのにじゅうまるプロジェクトに賛同しています。

当事務所での取り組みは下記の通りです。
事務所内敷地にて、日本固有種の野草を育成、種の採取(モリアザミ、フジアザミ、カタクリ、他多数)。野鳥の来訪する環境整備(キジバト、ムクドリ、希少種ツミも来訪)/ペーパーレス化による紙の消費削減。省電力。/事務所内敷地にて、国産固有種の野菜の無農薬栽培。/外来種(ナガミヒナゲシ、ハキダメギク他)駆除。/ウェブサイトでの活動内容紹介。

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ナツハゼ(手前)と白樺(奥)

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ヤマウドの種

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フジアザミの種

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あんのう芋の収穫

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タカの仲間のツミ

当事務所で公開している無料の出願書類自動作成ツールについて -2017年12月07日

当事務所では、あくまでも商標登録願の書式も提出方法もわからない方向けに、出願書類自動作成ツールを公開しております。

これに関して誤解の無いように、ここに説明いたします。
当ツールについては、前述したショッピングカートやメール送信フォームを改良したものにすぎません。もちろんAIなどではありません。また、正確には、出願書類のひな型の作成ツールとなります。

ご利用規約にあります通り、
「商標Tools(TM)で作成された書類は、まだ完成前のひな型のようなものであり、これで登録できると言った保証をするものでは一切ありません。登録できそうかどうかの判断や、これに伴う商標調査、指定商品・指定役務の検討などに、当サイト運営者(金原商標登録事務所)弁理士は、一切関わっていません。」

また、このツール紹介のトップページ、書類作成後のご注意等の各所で記載しております通り、下記のようなものにすぎません。
「商標Tools(TM)は、面倒で細かい書式などの確認や下調べに時間を費やし、誤記や書式間違いなどを防ぐため、これらの点の補助をするものであり、単に形式的に書類を整えるものにすぎません。特に、商標Tools(TM)で作った書類のままでは、たいていの場合、指定商品・指定役務の範囲が広すぎるとの拒絶理由にあたると思います。」

「事前の商標調査や、商標Tools(TM)でできた書類を、自分の事業や目的に合うように指定商品・指定役務を細かく直したり、出願が拒絶されないように事前にいろいろ手を尽くしたりすることは、避けては通れません。そちらに空いた時間をかけてほしいのです。」

このツールはそもそも、2004年に開発し当事務所用に使っていた、ショッピングカートを活用したメール送信システムを、一般の方向けに公開したものです。

これを利用しなくなった理由は、そもそも、依頼者の入力などの負担ばかりを増やすものであり、弁理士から見ても、どのみち調査・検討をして書類作成をするので、できるだけ簡単な入力で済むメール送信フォームの方が良いためです(前述のS特許事務所も、通常のメール送信フォームに近いものに仕様を変えています)。

そもそも、依頼者はいきなり出願書類作成に進むのではなく、その前の相談・検討から入ることが多いためでもあります。

ご自分で出願を検討される方へのご注意

上記ツールを一般向けの方に公開した理由は、最近、自分で調査をして、商標登録ができるというものの中に、不正確あるいは簡略化しすぎた説明のものが、インターネット上に多く見受けられるためです。

一方で、オンラインであっという間に出願ができるような説明がされているウェブサイト、あるいは広告表示も見受けられ、出願前に行うべき調査・検討・書類作成のプロセスが軽視され、あるいは本来は必要な説明がおろそかにされているものが多いと感じるためです。

本来は、こうした調査・検討・書類作成のプロセスを踏むならば、上記のようなツールなど別に使わなくても、ワープロソフトの操作ができれば書類自体は作れます。無料の書式はいくらでも公開されています。
オンラインであっという間に出願ができるようなものはないと思いますが、仮にそのようなものがあったとして、現時点での実効性は上述した通りです。

それよりは、調査・検討・書類内容の作成・修正に時間をかけるために、書式作成ツールをご用意し、ユーザーの目に触れ、説明をお読みいただくことを目的として、無償公開に踏み切りました。
書式を整えるだけのものに対して、お金を払う必要はありません。
ご自分で出願を検討される方が、ネット上の情報に翻弄されないよう、当サイトではできる限りの説明を心がけ、拒絶理由対応なども特別の価格設定はしております。

問題は書式ではなく、あくまでも出願書類の内容であるからこそ、上記のツール利用者や、それ以外の当サイトを閲覧される方が必ずといってよいくらいに目にされるように、下記の各ページをお読みいただくようにしております。
そのためか、上記ツールの利用者はほとんどいませんが、説明の各ページはよくお読みいただけているようなので、当事務所としては当初の目的通りです。

商標登録.comサイト内には、商標調査拒絶理由その他の重要な情報(自分で商標登録商標登録の注意点拒絶理由通知が来たら、弁理士に依頼すべき理由)を掲載していますので、目を通されることをお勧めいたします。

以下のページでは、実際の弁理士の仕事に則して、具体的な事例を説明しております。
ロゴか文字か・識別力調査 | 類似商標検索調査 | 出願書類作成 | 特許庁への出願・審査

当事務所は、あくまでも、商標調査、商標登録出願は弁理士に依頼するべきであり、それが無理な場合であっても、事前の調査と書類の作成・チェックあたりだけでも、弁理士に相談されることをお勧めしております。
そのうえで、どうしても経済的には負担できる額に限度があるという方のために、部分的に補助等を弁理士が行うという各種プランを、従来よりご用意しております。

登録できそうですか? -2017年11月20日

同業者ネタは正直書きたくないのですが、正直書かざるをえません。
ということで、重たい気持ちで書きます。

AI技術を使って、最短3分で商標登録出願のための書類を作成できるサービス。
無料の商標検索も可能で、通勤時間中に商標登録をしたというユーザーもいたそうです。

で、無料の検索をしてみました。
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「チバニアン」
「40の区分で登録できそうです」と出ました。

商標検索は特許庁 J-PlatPatで!

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「立憲民主党」
「38の区分で登録できそうです」と出ました。

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「特許庁」
「45の区分で登録できそうです」と出ました。

一応、小さな薄いグレーの文字で、
「注意 現行バージョンでの注意事項
入力キーワードと完全一致の商標のみ結果に表示されます。
識別力がない名称(一般名称等)の判定は未対応です。 」
と書いてはあります。
しかしそれ以外の拒絶理由の説明はありません。

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「日本弁理士会」
「39の区分で登録できそうです」と出ました。

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「弁理士会」
「45の区分で登録できそうです」と出ました。

そうか???

商標検索は特許庁 J-PlatPatで!

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商標検索は特許庁 J-PlatPatで!

(2017年12月7日追加検索)

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第9類、第38類、第42類の3区分で、標準文字商標で登録されている「グーグル」。

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類似商標が検索できなければ意味がないものですが、類似商標どころか同一商標も検索できていないことが明らかです。

商標検索は特許庁 J-PlatPatで!

「チバニアン」? それなら「ジュラ紀」だって「安土桃山」だって登録されている -2017年11月18日

まるで商標登録をされたら、その言葉は使えなくなるかのような誤解で、大騒ぎする報道が多すぎます。

地球の歴史で「チバニアン」は「千葉時代」を意味するラテン語で、約77万~12万6千年前の地質年代を示します。年代の国際標準となる基準地の地層とその名称を国際地質科学連合に申請し、これが承認されたものです。

一方、登録されニュースになっている商標は、下記のものです。

登録第5929242号
登録日 平成29年(2017)3月3日
商標 チバニアン(標準文字商標)
権利者 (個人)
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第14類 貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,キーホルダー,宝石箱,身飾品,貴金属製靴飾り,時計
第16類 紙類,文房具類,印刷物,書画
第28類 おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,囲碁用品,チェス用品,運動用具,釣り具

他に、第30類「ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当」と、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定した出願もあります(商願2017-74481 )。

商標は、「業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの」、「業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの」で、自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標は、所定の拒絶理由に該当しなければ、登録されます。
年代、時代に関することでいえば、その「役務の提供の時期」(商標法第3条第1項第3号)、「現元号」(商標法第3条第1項第6号」)あたりに該当すれば、登録されませんが、該当する拒絶理由がなければ、登録されるのはごく当たり前のことです。

そして、地質年代を示す言葉が商標登録されたからといって、地質年代を示す言葉としてその言葉が使用できなくなるなどということもありません。
現に報道各社以下、皆、普通に使用しているではありませんか。
ましてや、商標登録されたのは、地質年代を示す言葉として国際機関に承認されるより前の話です。

なお、日本の研究チームの国立極地研究所などが、上記登録の内の第16類「印刷物」について「申し立てた異議を特許庁が認め、登録の一部を取り消す決定をした」(産経新聞)との報道があります。

報道を見た時点では、
「(エ) 『書籍』、『放送番組の制作』等の商品又は役務について、商標が、需要者に題号又は放送番組名(以下『題号等』という。)として認識され、かつ、当該題号等が特定の内容を認識させるものと認められる場合には、商品等の内容を認識させるものとして、商品の『品質』又は役務の『質』を表示するものと判断する。」(商標法第3条第1項第3号 商標審査基準)
に該当するから、書籍を含む印刷物が取り消されるものだと考えていました。
しかし特許庁では、本件商標を第16類「印刷物」に使用した場合、「これに接する取引者,需要者は,公的機関である共同研究チームに係る千葉セクション(GSSP)に関する書籍,論文等であるかのごとく,誤認するおそれがあり,ひいては,商取引の秩序を乱し得るおそれがあり,また,社会公共の利益を害することになる」として、商標法第4条第1項第7号に該当するとしました。
この結論には異論あるいは違和感を感じる人もいるのではないかと思いますが、3条1項3号では無理だったのか、抜け駆け的な出願に警鐘を鳴らしているのか。
いずれにしても、書籍等を含む印刷物については、ごく当たり前の結論であると同時に、それ以外の指定商品については登録されたままであっても、ごく普通のことだと思います。

「チバニアン」を登録した人が「業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をする」のであれば、商標法の目的通りです。
異議申立てをした研究チームにしても、研究対象である地質年代を示す言葉として使用するだけであり、「業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をする」言葉でもありません。

「新聞、雑誌等の『定期刊行物』の商品については、商標が、需要者に題号として広く認識されていても、当該題号は特定の内容を認識させないため、本号には該当しないと判断する。」とされますので(商標法第3条第1項第3号 商標審査基準)、指定商品を最初から「新聞,雑誌,定期刊行物,その他の印刷物」等とでもしておけば、一部は取り消されないで済んだのではないかとも思えます。このあたり、弁理士の腕の見せ所です。ただし、3条1項3号の適用ではなかったため、なんともいえません。

報道機関は、報道するネタがほしくて騒ぐのかも知れませんが、一緒になって騒ぐのはいかがかと思いますし、一般の方々が商標についての理解を深めるどころか、かえって誤った認識が広がるのではとの懸念も感じます。
※大量の出願をして手数料を払わないことで有名な人とも違います。出願人のプライバシーへの配慮も必要です。

地質年代であれば、とっくに他にも登録はあります。

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登録第4531026号「ジュラ紀」
登録日 平成13年(2001)12月21日
権利者 アムテック株式会社
第3類:せっけん類,香料類,化粧品,他(略)

歴史年代でも、とっくに登録はあります。

登録第5088296号「安土桃山」
登録日 平成19年(2007)11月2日
権利者 株式会社シャンソン化粧品
第30類:食品香料(精油のものを除く。),茶飲料,茶,他(略)
第32類:ビール,茶を加味した清涼飲料,その他の清涼飲料,他(略)

ほかにも、現元号でなければいろいろ登録できます。
おそらく「平成」の出願もたくさんされるでしょう。

登録第3265661号「昭和\Showa」
権利者 昭和楽器製造株式会社
第15類:楽器,演奏補助品,音さ,調律機

登録第2639022号「大正」
権利者 大正製薬株式会社 ※他に登録多数
第9類:映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ
第16類:印刷物,書画,写真,写真立て
他(略)

登録第279379号「明治」
権利者 明治ホールディングス株式会社 ※他に登録多数
第29類:食肉,塩辛,うに(塩辛魚介類),他(略)

登録第3158035号「明治」
権利者 明治安田生命保険相互会社
第36類:生命保険の引受け

ちなみに、「世界」も「日本」も登録商標です。
それで、誰か困りましたか?

登録第1798995号「世界」
権利者 セネファ株式会社
第5類:もぐさ,薬剤,他(略)

登録第2428659号「世界」
権利者 株式会社岩波書店
第16類:雑誌

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登録第36776号「日本」
登録日 明治42年(1909)6月16日
権利者 松田薬品工業株式会社
第5類:ばんそうこう,モルヒネ,水剤,浸剤,錠薬,生薬,石灰,硫黄(薬剤),鉱水,打粉,もぐさ,防腐剤,防臭剤(身体用のものを除く。),駆虫剤,包帯,綿紗,綿撒糸,脱脂綿,医療用海綿

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