商標の更新登録：商標登録の方法－商標登録ドットコム™

５．商標権の更新登録

商標権は、権利の存続期間は１０年間ですが、更新登録の申請をすることにより、１０年ごとに更新し、希望すれば半永久的に所有することができます。

商標権の更新登録は、商標に付帯する信用を保護するという商標法の目的により設けられた制度です。

特許権・実用新案権・意匠権とは違い、商標を長年適正に使用すれば、それだけ商標の信用やブランド力が増大するため、商標権は権利期間を限定するべきものではありません。
商標権者が登録商標を継続して使用することは、商標に付帯する信用をますます高めることとなります。

一方、第三者にとっても、確立したブランドの権利が存続することは弊害にはなりません。
むしろ、商標権者が登録商標を継続して使用することで、取引秩序が維持されるため、かえって商標を保護すれば需要者の利益が守られます。

なお、不使用商標についてまで権利を存続させると、権利が乱立することとなって弊害が生じます。
このため、１０年ごとに更新登録申請をすることで、更新しない商標権は消滅することとされています。

更新登録の申請は、商標権の存続期間の満了前６月から満了の日までの間にしなければなりません。

ただし、上記期間内に更新登録の申請をすることができないときは、その期間の経過後６月以内にその申請をすることができます。
ただしこの場合には、割増登録料がかかります。

それでも期間内に更新登録申請ができなかったことについて、正当な理由がある場合の例外がありますが、認められるとは限りません。

商標権の存続期間満了前に申請手続きをするのが原則です。

存続期間の更新登録の申請をするときは、商標権者は、
１　申請人の氏名又は名称及び住所又は居所
２　商標の登録番号
３　その他、経済産業省令で定める事項
を記載した申請書を特許庁長官に提出しなければなりません。

商標の更新登録を申請

更新の際の商標登録料（特許印紙代）は１０年間で、１区分につき４３６００円です。
２区分の場合には８７２００円、3区分の場合には１３０８００円です。
これ以外に弁理士費用がかかります。

５年ごとの分割納付の場合には、１区分につき商標登録料（特許印紙代）２２８００円を、５年ごとに２回納付するため、１区分ごとに４５６００円となります。
通常は弁理士の手数料も２回かかります。

なお、更新登録の際に、登録されている区分の数を減らすことも可能です。

当サイトでは、更新登録手数料については商標登録の費用にてご説明しています。

更新登録の申請と同時に納付すべき登録料の納付があったときは、商標権の存続期間更新の登録がされます。
更新登録の申請をすることができる期間内に、その申請をしないときは、その商標権は、存続期間の満了の時にさかのぼって消滅したものとみなされます。

弁理士事務所に依頼して登録した場合には、一般的に、事務所で商標権の存続期間を管理し、更新登録の案内を権利者に行っています。
ただし住所移転などにより通知が届かないことのないよう、弁理士事務所に連絡することが必要です。

特許庁では、従来は更新登録の案内を通知することはしていませんでした。
令和2年4月1日から、通知サービスに登録すれば、メールでの通知を受け取ることができます。

特許(登録)料支払期限通知サービスは、商標の更新期限切れを予防するため、メールを利用して、商標更新期限を通知するサービスです。