図形等商標検索(特許情報プラットフォーム J-Plat-Pat)
類似のロゴなどの図形商標を検索するために、図形のパターンを指定して調査を行います。
図形等分類は、ウィーン協定に基づく図形要素の分類を、日本独自にさらに細かく分類した数字のコード表です。
大分類・中分類・小分類の数字の階層を、さらに細分化したものです。
人間、動物、風景、さまざまな物品、紋章、幾何図形、数字、その他の分類にしたがい、数字コードが図形要素ごとに割り振られており、たとえば図形の円は「26.1.1」のようにされています。
一つのロゴが、いくつかの図形要素(図形等分類)のいずれにもあてはまる場合があります。
ロゴなどの図形商標が、どのような図形要素から構成されていて、どの図形分類のコードで検索するか、その判断はとても難しいものです。
検索漏れがあるといけないので、何通りかの方法を考え、検索を行います。
類似商標かどうかは、指定商品・指定役務との関係で
図形商標検索で、同一商標または類似商標であるかどうかは、具体的な指定商品・指定役務との関係で考えます。
指定商品どうしが同一か類似であれば、商標が同一・類似のときに、同一・類似商標となります。
指定商品と指定役務が類似であっても、商標が同一・類似のときに、同一・類似商標となります。
指定商品・指定役務が類似しないものであるときは、商標が同一・類似であっても、商標は類似とはなりません。
区分が同じであっても、指定商品・指定役務が類似しないものであることもあります。
区分が違っても、指定商品・指定役務が類似であることもありえます。
区分 / 指定商品・指定役務(商標登録する)
商品・役務名検索(検索調査する)
図形等分類表の調査
図形等商標検索で類似商標を調べる場合には、まずは図形に含まれる「図形要素」を抽出し、そのコードを図形等分類表で調べます。
「図形等分類表」で、図形等分類を調べる
特許情報プラットフォーム(J-Plat-Pat)にアクセスします。

「商標」のメニューの中から、「図形等分類表」を選びます。

標章の図形要素を細分化した図形等分類では、さまざまな図形要素が、大分類、中分類、小分類に分類されていて、3連の数字である図形等分類がそれぞれに付与されていることがわかります。

天体、人間、動物、植物、幾何学図形、紋章など、ジャンルごとに大分類、中分類、小分類に分けられています。

「図形等分類」の検索実例
具体的な図形商標をもとに、類似商標検索をしてみましょう。
今回、材料にするのは、2027年の横浜花博の公式キャラクター「Tunk Tunk(トゥンクトゥンク)」で、下記の登録商標です。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2024-005822/40/ja J-Plat Pat
登録第6855078号
登録日:令和6(2024)年 10月 17日
権利者:公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第1類~第45類までの全区分
図形等分類の抽出
図形商標にはさまざまな要素があります。
特に不規則な図形が組み合わされた商標などは、複数の図形等分類を組み合わせ、何通りもの組み合わせで試行錯誤しながら検索することも多いものです。
上記商標の場合には、比較的図形の構成要素がわかりやすく、たとえば「地球」「ハート」「花」などが主要な図形要素かと思います。
これらを「図形等分類表」から探します。
まずは「1.天体」から、「1.5 地球、地球儀、惑星」を見ていきます。

さらにその中の小分類まで見ていくと、図形等分類がいろいろ見つかります。

*1.5.1 地球、地球儀
1.5.1.02 海陸のみの地球・地球儀
A1.5.9 植物を伴う地球・地球儀
A1.5.12 その他の図形要素を伴う地球・地球儀
なお、検索の際に入力するときには、アルファベットや記号は除き、数字とピリオド(.)を入力します。
次にハートを調べます。
キーワード検索もできますので、そちらで調べてみます。

次の図形等分類が見つかりました。
2.9.1.01 ハート型の心臓
2.9.1.02 トランプのハート
A21.1.4 四つがそろったところ(葉^と、スペード、ダイヤ、クラブ)

図形等商標の検索の方法(J-Plat-Pat)
見つかった図形等分類をもとに、図形等検索を行います。
なお不規則な幾何学図形の組み合わせなどでは、何通りもの検索キーワードを用意し、AND検索、OR検索なども用いた検索式を考えます。
しかも実際に検索してみると、絞り込みすぎて検索結果が0件になったり、逆に数千件になることもよくあります。
3000件くらいざっと見ていくことも、図形等商標検索では珍しいことではありません。
特許情報プラットフォーム(J-Plat-Pat)にアクセス。
します。

「商標検索」を選択
「商標検索」のメニューの中から、「商標検索」を選びます。
ここまでは「称呼検索」などと同じです。

図形等分類を入力
入力項目から「図形等分類」を選択します。

図形等分類は、調査をする図形要素のキーワードです。
一つの図形商標には、いくつかの図形要素が含まれていることもあるので、の図形分類を入力することができます。
図形等分類の入力例
図形等商標検索の検索画面です。
図形商標の検索のためには、「図形等分類表」を調べなければなりません。
先ほどの図形等分類表の調査の例では、
*1.5.1 地球、地球儀
1.5.1.02 海陸のみの地球・地球儀
A1.5.9 植物を伴う地球・地球儀
A1.5.12 その他の図形要素を伴う地球・地球儀
でした。
一つの入力フォームに、半角スペースを入れて複数の図形等分類を入力すると、OR検索となります。
この例では上記4パターンの地球の図形等分類を「1.5.1 1.5.1.02 1.5.9 1.5.12」と入力します。
図形等分類の入力の注意点
(1)半角数字で、最初の記号(A,*)があるときはこれを除いて入力します。
(2)図形が何通りもの解釈ができるときは、さまざまな図形分類で何度も検索する必要がある場合があります。
初期状態では入力項目が、縦に3つ並んでいます。
これらはAND検索になり、入力欄を追加することもできます。
ここでは試しに、ハートについては「2.9.1.02 トランプのハート」を採用し、上記の例の図形等分類を
「1.5.1 1.5.1.02 1.5.9 1.5.12」
AND
「2.9.1.01」
として検索してみます。

区分・類似群コードを入力
必須ではないものの、区分、類似群コード、出願人・権利者名などの、他の項目を追加して検索することができます。
類似商標調査では、区分や類似群コードを入力することが多いでしょう。
検索対象とする業務(区分・類似群コード)を入力します
区分と、類似群コードとは、少なくともいずれを指定します。
類似群コードは、「商品・役務名検索」や「類似商品・役務審査基準」によって調べて指定します。
区分・類似群コード入力の注意点:
(1)商標登録は、第○類という区分を指定して登録します。
しかし、区分が異なっても、類似の指定商品・指定役務とされている場合があります。類似群コードが同じであれば、類似商品・役務です。
(2)区分、類似群コードはどちらか一方を必ず入力してください(両方入力も可能)。
類似商品・役務審査基準で確認することができます。
検索を行います
検索ボタンを押すと検索が行われ、検索結果の件数が確認できます。

一覧表示で確認します
検索結果の一覧が確認できます。

商標情報の詳細を確認します。
類似のロゴ商標、図形商標があったときは、図形をクリックすると、検索結果のそれぞれの商標の詳細情報が確認できます。

登録第6695137号
登録日:令和5(2023)年 5月 1日
権利者:株式会社トプコン
上記商標は、特に類似商標というわけではありません。
商標がきれいで面白いので、事例として見てみました。
経過情報や商標公報などを確認することも可能です。

