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商標の取消審判-商標登録ドットコム™

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取消審判とは?

取消審判は、商標権を将来にわたり消滅させるための手続きです。

取消審判の種類

他人の商標権があるために商標の登録や使用できないとき、あるいは商標権侵害といわれるおそれがあるときなどに、登録されている商標を消滅させる手続です。

取消は、その時点以降の商標権の効力を消滅させる効果があります。無効審判のような、過去に遡って商標権の効力を消滅させる無効とは異なります。

不使用取消審判

継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者・通常使用権者のいずれもが登録商標の使用をしていないときは、誰でも、指定商品または指定役務について商標登録を取り消す審判の請求をすることができます。

不正使用取消審判

その他、商標権者による不正使用取消審判(商標法第51条)、使用権者による不正使用取消審判(商標法第53条)、移転された商標権の混同による取消審判(商標法第52条の2)、正当な理由がない代理人若しくは代表者による登録取消審判(商標法第53条の2)があります。

不使用取消審判

不使用取消審判はどのようなときに請求する?

継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、指定商品または指定役務について商標登録を取り消す審判の請求をすることができます。

なお、 防護標章登録は、使用を前提とするものではないため、不使用を理由とた取消審判請求はできません。

商標権者は、取消請求がされた指定商品または指定役務について、商標を使用した事実、あるいは使用していないことについての正当な理由を明らかにする必要があります。
商標を使用した事実、使用準備を具体的にしている事実、使用していないことの正当な理由を証明できないとき、商標権の一部または全部が取り消されます。

他人の商標が登録されているのを発見したが、登録商標が存在すると困る。

他人の登録商標があるため、自社の出願が登録できそうもない。

登録商標が使用されている気配がないので、商標権を取り消させたい。

取消審判請求書

項目 弁理士手数料(消費税込)
取消審判請求書 44000~66000円
※区分の数が多い場合等、作業内容が特に困難と見込まれます場合には、事前に、料金表とは異なる料金で個別にお見積いたします。

※特許印紙代(1区分につき55000円)別途

不使用取消審判の詳細

不使用取消審判は、審判請求書を特許庁に提出することにより、誰でも行うことができます。
審判請求は、指定商品・指定役務ごとに行うことができ、全部の指定商品や一部の指定商品について、取消請求することが可能です。

審判請求

(商標登録の取消しの審判)
第50条 継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、その指定商品又は指定役務に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。

「継続して3年以上」であるため、たとえば期間の途中で使用した事実が商標権者から提示された場合には、取消が認められません。

商標権者、専用使用権者、通常使用権者が、取消請求をしたいずれかの指定商品・指定役務について、登録商標の使用したことを立証すれば、取消は認められません。
したがってむやみに広い範囲での取消請求をするのがよいとはいえず、商標の使用状況をよく調査する必要があります。

不使用でないことの立証責任

商標権者は、過去3年以内に商標を、取消請求された指定商品・指定役務について使用していた証拠具体的に使用準備を進めていた証拠、あるいは使用していないことについての正当理由を主張して立証しなければなりません。

商標を使用した証拠


 前項の審判の請求があった場合においては、その審判の請求の登録前三年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れない。ただし、その指定商品又は指定役務についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。

社会通念上、登録商標と同一の商標の使用とされる場合

なお、
・書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標
・平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標
・外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標

は、一般に登録商標の使用と認められます。

社会通念上同一の商標

使用していないことについての正当な理由とは?

・審判請求がされることを知る前から、その登録商標について具体的な使用計画や準備(たとえば商標を商品に付する契約を第三者と締結)をしているような場合
・その商標を付した商品の広告を作成していたり、その作成を第三者に依頼したりしていたような場合
・その商標を商品に付して使用することの意思決定(取締役会の決議等が明確になされている等)があり、これに基づいて使用をしたものである場合
・審判請求前3月以内の使用ではあるが、譲渡交渉などで審判請求がされることを知る前から継続して使用しているものである場合

駆け込み使用の排除

 第一項の審判の請求前三月からその審判の請求の登録の日までの間に、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかかその請求に係る指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をした場合であって、その登録商標の使用がその審判の請求がされることを知った後であることを請求人が証明したときは、その登録商標の使用は第一項に規定する登録商標の使用に該当しないものとする。ただし、その登録商標の使用をしたことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにしたときは、この限りでない。

審判請求直前の駆け込み使用は、その事情を知っていた時には、使用として認められません。
その結果、取消を免れないことになります。

判例(商標権侵害)

受注生産の水中灯用のラベルに商標「アイライト」を使用していた事実につき、出所表示機能を果たす態様に限定されず何らかの態様使用されていれば足りるとして、商標の使用事実が認定された事例 平成26(行ケ)10234 平成27年11月26日 知的財産高等裁判所

商標登録取消審判(特許庁)
商標法第50条

不正使用取消審判

不正使用による取消審判には、下記の種類があります。
なお、 登録防護標章については、これらの審判請求はできません。

不正使用取消審判の種類は?

商標権者による不正使用取消審判

商標権者が登録商標の使用をした結果、禁止権の範囲内で、故意により、品質の誤認や出所の混同を生じるようなこととなっている場合には、何人も、登録商標の取消を請求することができます(商標法第51条)。

審理の結果、商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅します(商標法第54条)。

使用権者による不正使用取消審判

専用使用権者または通常使用権者が登録商標の使用をした結果、専用権または禁止権の範囲内で、品質の誤認や出所の混同を生じるようなこととなっている場合には、何人も、登録商標の取消を請求することができます(商標法第53条)。
ただし、商標権者がその事実を知らなかった場合であって、相当の注意をしていたときは、この限りではありません。

審理の結果、商標登録を取り消すべき旨の審決が確定したときは、商標権は、その後消滅します(商標法第54条)。

専用使用権者、通常使用権者であった者であって、上記の不正使用をした者は、取り消すべき旨の審決が確定した日から5年を経過した後でなければ、再度その商標または類似商標を、その指定商品・指定役務やこれらに類似する商品・役務について、登録することはできません。

移転された商標権の混同による取消審判

コンセント制度(商標法第4条の4,第8条)により登録された後に、商標権が移転された結果、類似の登録商標が異なった商標権者に属することとなった場合において、一方の登録商標の商標権者が、不正競争の目的で、指定商品・指定役務について登録商標を使用し、他方の登録商標の商標権者・専用使用権者・通常使用権者の業務についての商品・役務と混同を生ずることとなったときは、何人も、その商標登録を取り消すことについて審判を請求することができます(商標法第52条の2)。
商標権を分割して移転する場合を想定して規定された取消審判です。
なお、 登録防護標章には適用がありません。

類似の登録商標とは、
(1)同一の商品・役務について使用をする類似の登録商標
(2)類似の商品・役務について使用をする同一・類似の登録商標

があります。

上記審判は、商標権の設定の登録の日から5年を経過した後は、請求することができません。

商標権者であった者であって、上記の不正使用をした者は、取り消すべき旨の審決が確定した日から5年を経過した後でなければ、再度その商標または類似商標を、その指定商品・指定役務やこれらに類似する商品・役務について、登録することはできません。

ここで『不正競争の目的』を取消しの要件としたのは、需要者間に混同が生じるような事態に至っている場合には、類似商標を有する両当事者の少なくとも一方が、混同状態を放置することにより何らかの利益(例えば、片方が周知で他方がその名声にフリーライドしようとしている等)を得ようとしていることが想定され、『不正競争の目的』が認定されるものと考えられること、及びこれを要件としない場合には、利益を害されている側(例えば、名声をフリーライドされている側)の商標まで『混同』を理由に取り消されかねず、妥当性を欠く結論となるおそれがあるからである。なお、不正競争の目的があるかどうかは、使用の動機、使用の目的、使用の実態、周知性の程度、混同の有無等の要因を総合勘案して個々具体的に判断することとなる。また、『何人も』請求し得ることとしたのは、不正競争の目的を持って混同を生じさせるような登録商標の使用は、需要者の利益も損ねることとなるからである。したがって、当事者以外の者、例えば、消費者団体、同業者組合等をも含め誰でも請求することができるのである。
(「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 」〔第20版〕)

判例(商標権侵害)

分割移転された「サンダル」についての酷似した態様での使用権者による商標使用が、履物についての商標権と誤認混同を生じさせ、商標権者も相当の注意をしていたとは認められず、混同による商標権取消が認められた事例 平成26(行ケ)10170等 平成27年5月13日 知的財産高等裁判所

代理人による不正登録の取消審判

外国の商標を、日本国内の代理人・代理店などが勝手に不正登録したときに、取消請求するための審判です。
登録防護標章についても、審判請求ができます。

所定の外国の商標に関する権利(商標権に相当する権利)を有する者の商標またはこれに類似する商標と、同一・類似の指定商品・指定役務について商標登録がされている場合において、その商標登録出願が、正当な理由なく、その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人・代表者・1年以内に代理人・代表者であった者によって出願されたものであるときは、本来その商標に関する権利を有する者は、その商標登録を取り消す審判を請求することができます(商標法第53条の2)。
なお、所定の外国には、パリ条約の同盟国、世界貿易機関の加盟国、商標法条約の締約国が含まれます。

上記審判は、商標権の設定の登録の日から5年を経過した後は、請求することができません。

本条は、パリ条約六条の七の規定(リスボン条約で新設)を実施するため、昭和四〇年の一部改正で新設されたものであり、他の同盟国で商標に関する権利を有する者の保護を強化することを目的とするものである。すなわち、他の同盟国における商標に関する権利を有する者の承認なしに、その代理人・代表者が我が国に当該商標と同一・類似範囲にある商標について出願をした場合であって、それが登録されたときは、商標に関する権利を有する者がその登録を取り消すことについて審判を請求することができる旨を定めたものである。なお、平成三年の一部改正により、本条は、役務に係る商標登録にも適用があることとした。
また、平成六年の一部改正において、本条についてもTRIPS協定二条1の規定に従い、世界貿易機関の加盟国において商標に関する権利を有する者にも審判請求を認める改正を行った。
さらに、平成八年の一部改正においては、商標法条約一五条の規定に従い、商標法条約の締約国において商標に関する権利を有する者にも審判請求を認める改正を行った。
(「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 」〔第20版〕)
1〈商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る)〉これは、同盟国、加盟国及び締約国の商標法による商標権を指すものである。「商標権」といってもよいのであるが、我が国の商標法上「商標権」というと「日本商標法による商標権」の意になるので、混同を避けるため「商標に関する権利」と表現したのである。ただ、商標に関する権利というと商標に関する質権等まで含むように解されるおそれもあるので、我が国の商標権に相当する権利に限ることを明確にするため、「商標権に相当する権利に限る」としたものである。
2〈代理人・代表者〉「代表者」は、法人である商標所有者の代表者「代理人」は、自然人であると法人であるとを問わず商標所有者からなんらかの代理権を授与されたものを指す。通常は、当該商標に係る商品又は役務の取引について、代理権を有する者が問題となろうが、必ずしもこれに限らず、それ以外の事項についての代理権を有する者も含まれる。
(「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説 」〔第20版〕)

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