「藤野屋画廊」の文字からなる商標は、名称全体のものとしては、世間一般にありふれて採択、使用されている名称とは認め難いとされた事例
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服平成10-11283
【事案】
「藤野屋画廊」の文字からなる商標は、名称全体のものとしては、世間一般にありふれて採択、使用されている名称とは認め難いとされた事例。
【拒絶理由】
商標法第3条第1項第4号
審決における判断
1 本願商標
本願商標は、「藤野屋画廊」の文字を横書きしてなり、第36類「美術品の販売、美術品の評価」を指定役務として、平成4年9月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定においては、「本願商標は、ありふれた氏『藤野」の文字に、屋号として普通に用いられている「屋」の文字及び絵画等の美術品の展示、取引を表す業種名として用いられている「画廊」の文字とを「藤野屋画廊」と書してなるにすぎないものであるから、ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認める。」旨認定、判断し、商標法第3条第1項第4号に該当するとして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「藤野屋画廊」の文字を横書きしてなるものであるところ、商標法第3条第1項第4号の「ありふれた名称」には、当該名称全体のものとしてありふれたものが該当すると解すべきであり、当該名称を構成する各要素的部分がありふれているものからなる名称までも同号の「ありふれた名称」に該当すると解することは相当でない。
これを本願商標についてみるに、職権をもって調査したが、「藤野屋画廊」が世間一般にありふれて採択、使用されている名称とは認め難いものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当するものであるとは言えないものであり、同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく取り消されるべきものである。
なお、本願に係る指定役務に関し、美術品の販売については、制作者等からの委託販売、画廊等の仲介による販売の外に、画廊等が制作者等から直接仕入れて販売する形態もあると認められ、美術品が商標法上の商品としては認められない以上、前記形態に係る美術品の販売は役務の提供と言う外はなく、したがって、第36類「美術品の販売」として採用するのが相当である。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


