「雷おこし」と雷神等の図形からなり、「おこし一切」を指定商品とする商標が、商標法3条1項1号に該当するとされた事例
【種別】審決取消訴訟の判決
【訴訟番号】東京高昭和41年(行ケ)第24号
【事案】
「雷おこし」と雷神等の図形からなり、旧第43類「おこし一切」を指定商品とする商標が、商標法3条1項1号に該当するとされた審決の取り消しを求めた事例。

【拒絶理由】
商標法第3条第1項第1号
判決における判断
本件商標は、「雷おこし」と雷神等の図形からなり、旧第43類「おこし一切」を指定商品とするものであるところ、本件商標中の「雷おこし」の名称は、特定の業者の商品にのみ用いられるべき商標と認識する者はなく、古くから浅草雷門附近で製造販売されてきた、「おこし」を指称する普通名称として商品に付して自由に使用される語であると一般に認識され、その構成中「雷おこし」「元祖」「浅草雷門角」の文字と、雷神、連鼓、雷光、雲光、雲、寺院の堂塔等の図形は、その製造販売地である浅草ないし雷門を象徴する図形として何人も自由に使用しうる慣用的な図形として一般に認識されていたものである。
「雷おこし」が普通名称であるという判断はさておいて、製造販売値の象徴的な風景の図形が、「慣用的な図形」とされている点が目を引く判決です。
「慣用的な図形」であれば、商標法第3条第1項第2号(慣用商標)で拒絶されそうにも思いますが、本件では第3条第1項第1号の普通名称とされており、図形との組み合わせからなる本件商標全体が普通名称なのかというと少々疑問も感じます。
「雷おこし」「元祖」「浅草雷門角」の文字と、雷神、連鼓、雷光、雲光、雲、寺院の堂塔等の図形が、製造販売地である浅草ないし雷門を象徴する図形として誰もが自由にできる慣用的な図形というのもポイントです。

しかしこうした慣用的な図形を組み合わせた商標であっても、その配置、大きさ、色彩など、組み合わせ方は多様にあるため、こうしたケースでもときには、商標全体としては識別力があるという反論を弁理士ならするかもしれません。

