商標「DUCA DI SALAPARUTA MOON」が、産地が異なる葡萄酒について使用する商標である地する拒絶理由通知に対し、指定商品を「イタリア共和国サラパルータ産のぶどう酒,イタリア共和国サラパルータ産のその他の果実酒,イタリア共和国サラパルータ産の洋酒」に補正して登録された事例
【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2016-2423
【審決日】平成28年10月3日(2016.10.3)
【事案】
本願商標は、「DUCA DI SALAPARUTA MOON」の欧文字を標準文字で表してなり、第33類「ワイン,その他の果実酒,洋酒」を指定商品として、平成26年9月30日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同28年3月30日付け手続補正書及び同年9月6日付け手続補正書により、最終的に第33類「イタリア共和国サラパルータ産のぶどう酒,イタリア共和国サラパルータ産のその他の果実酒,イタリア共和国サラパルータ産の洋酒」に補正されたものである。
【拒絶理由】
原査定は、「本願商標は、『DUCA DI SALAPARUTA MOON』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中に世界貿易機関の加盟国のぶどう酒又は蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒について使用することが禁止されている『SALAPARUTA』の文字を有するものであって、その指定商品に当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒について使用する商品を含むものであるから、商標法第4条第1項第17号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
審決における判断
本願の指定商品が上記1のとおり補正された結果、本願商標は、世界貿易機関の加盟国のぶどう酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒について使用することが禁止されているものを有する商標であるが、当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒について使用するものではなくなった。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第17号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
本願商標は、下記の内容で登録されています。
SALAPARUTA(サラパルータ)は、イタリア共和国シチリア州トラーパニ県にある小さな地方自治体です。
指定商品をワイン産地に限定することにより登録がされたものです。

登録第5899283号
登録日:平成28(2016)年 11月 25日
商標:DUCA DI SALAPARUTA MOON
権利者:デュカ ディ サラパルータ エス ピー アー(イタリア国)
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第33類 イタリア共和国サラパルータ産のぶどう酒,イタリア共和国サラパルータ産のその他の果実酒,イタリア共和国サラパルータ産の洋酒
ところで、「SALAPARUTA」はワインの産地名であり、日本でいえば「勝沼」(山梨県)、「塩尻」(長野県)、「小樽」(北海道)のようなものですが、下記のような商標が登録されています。
指定商品にも「イタリア共和国サラパルータ産のぶどう酒」のような限定がなく、下記商標が登録された際には、この商標が商品(ワイン)の原産地名として認識されずに登録されたものであろうと推察されます。
なお登録時には商標法第4条第1項第17号は存在していませんでしたが、商品の産地であれば第3条第1項第3号が問題になりうる事案です。

登録第2411429号
登録日:平成4(1992)年 5月 29日
商標:SALAPARUTA
権利者:デューカ ディ サラパルタ ソシエタ ペル アチオニ(イタリア国)
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第33類 ぶどう酒,その他の果実酒,洋酒

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