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産地以外の葡萄酒等-拒絶理由

異なる産地での使用が認められないぶどう酒または蒸留酒の商標

(商標法第4条第1項第17号)
(1)日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章、(2)世界貿易機関の加盟国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒若しくは蒸留酒について使用をすることが禁止されているもの、を含む商標であって、産地が異なるぶどう酒または蒸留酒について使用する商標は、登録されません。

「工業所有権法(産業財産権法)逐条解説」〔第20版〕では、
「一七号は、平成六年の一部改正において、TRIPS協定二三条2及び二四条9に対応して新設された規定である。
TRIPS協定二三条2は、世界貿易機関の加盟国に対し、ぶどう酒又は蒸留酒の地理的表示に関する商標登録出願が、その地理的表示の示す原産地と異なるものについてされた場合は、拒絶又は無効とすることを義務づけている。また、同協定二四条9では、加盟国は、原産国において保護されていない地理的表示を保護する義務を負わない旨規定さている。
このため、これらの規定に従い、本号において、世界貿易機関の加盟国のぶどう酒又は蒸留酒の産地を表示する標章のうち、当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするものに使用することが禁止されている標章を有する商標であって、当該産地以外の地域を産地とするものについて使用する商標を不登録理由として規定した。
また、本号では、日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章を有する商標であって、当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒又は蒸留酒について使用する商標についても不登録理由として規定した。TRIPS協定は、加盟国が自国内のぶどう酒又は蒸留酒の地理的表示を保護することまでを義務づけるものではないが、本号のような規定を設けない場合には、①ぶどう酒又は蒸留酒の産地の表示の保護に関し、他の加盟国の産地に比べ国内の産地を不利に扱うことになり、また、②TRIPS協定二四条9の規定により、原産国で保護されていない地理的表示については、他の加盟国において保護する義務が生じないため、他の加盟国においても我が国の産地が不利に扱われることになる。こうした点を考慮し、日本国のぶどう酒又は蒸留酒の産地を表示する商標についても、併せて保護することとしたものである。
なお、本規定による産地指定を受けるための申請手続等は、商標法施行規則一条から一条の四までに規定されている。」
と解説されています。

商標審査基準抜粋

第4条第1項第17号(ぶどう酒又は蒸留酒の産地の表示)(PDF)

1.「産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章」及び「産地を表示する標章」について
産地を当該産地における文字で表示した標章のみならず、例えば、片仮名で表示した標章、その他その翻訳と認められる文字で表示した標章を含む。
(例) 片仮名で表示した標章
「BORDEAUX」を「ボルドー」
「CHAMPAGNE」を「シャンパーニュ」
「琉球」を「リュウキュウ」
(例) その他その翻訳と認められる文字で表示した標章
「BOURGOGNE」(仏語)を「BURGUNDY」(英語)

2.「有する」について
産地の誤認混同の有無は問わず、形式的に構成中に含むか否かにより判断するものとする。
(例) 「有する」場合
商品「しょうちゅう」について、商標「琉球の光」
商品「ぶどう酒」について、商標「山梨産ボルドー風ワイン」
商品「ぶどう酒」について、商標「CHAMPAGNE style」
3.「ぶどう酒」及び「蒸留酒」について
本号にいう「ぶどう酒」には、アルコール強化ぶどう酒が含まれるものとする。また、「蒸留酒」には、例えば、泡盛、しょうちゅう、ウイスキー、ウォッカ、ブランデー、ラム、ジン、カオリャンチュー、パイカル等が含まれるが、リキュールは含まれないものとする。

●対応方法

(1)日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章、世界貿易機関の加盟国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒若しくは蒸留酒について使用をすることが禁止されているもの、ではないことを主張する。

(2)日本国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地のうち特許庁長官が指定するものを表示する標章、世界貿易機関の加盟国のぶどう酒若しくは蒸留酒の産地を表示する標章のうち当該加盟国において当該産地以外の地域を産地とするぶどう酒若しくは蒸留酒について使用をすることが禁止されているもの、を含まないことを主張する。

(3)産地が異なるぶどう酒または蒸留酒について使用するものではないことを主張する。

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