「セロテープ」の文字は、その指定商品である「セロファン製テープ」を暗示するものではあっても、「セロファン製粘着テープ」の商標として自他商品識別機能を失わない程度に広く認識されていたものであって、いわゆる特別顕著性を有していたものとみるのが相当であるとされた事例
【種別】審決取消訴訟の判決
【審判番号】東京高昭和39年(行ナ)第27号
【事案】
本件商標は、下記のとおりの形状構成の、「セロテープ」の片仮名を左横書きしてなり、第50類「セロファン製のテープ」を指定商品とするものである。
【拒絶理由】
商標法(旧法)第1条第2項
【判決における判断】
本件商標「セロテープ」は、少なくともその登録時においては、その指定商品である「セロファン製テープ」を暗示するものではあっても、単にその品質・形状を表すに過ぎないものではなく、また、その取引者・需要者間において一般的に普通名称として使用され、認識されていたものではなく、商品である「セロファン製粘着テープ」の商標として自他商品識別機能を失わない程度に広く認識されていたものであって、商標法(旧法)1条2項にいわゆる特別顕著性を有していたものとみるのが相当である。