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コンセント制度(商標法第4条第4項)を利用した登録事例にはどのようなものがある? -2026年01月21日

先願の同一・類似商標がある場合( 商標法第4条第1項第11号)の例外として、先に登録された商標権者の同意があれば類似する商標であっても併存登録できる、コンセント制度により、2025年4月に初めて登録例がありました。
その後にコンセント制度を利用した登録例が複数ありました。

コンセント制度(商標法第4条第4項)を利用した類似商標の初の登録事例

他人の類似商標であることが明らかであるところ、商標権者からの同意を得るとともに、混同を生じるおそれがないことを説明し、特許庁の審査官に認められ、登録になったケース。
それ以外には、資本関係や取引関係から、先行する商標権者と商標登録出願人との間で同意があり、混同を生じないというケースの事例もありました。

類似商標の他人の承諾(商標法第4条第4項)

ケースごとの事例と審査経過での対応は下記の通りです。

先行登録「玻璃\HARI」と後願「玻璃」

先行登録「玻璃\HARI」

玻璃\HARI
登録第5991116号
登録日:平成29(2017)年 10月 27日
出願番号:商願2016-145189
出願日:平成28(2016)年 12月 27日
商標:玻璃\HARI
権利者:シャディ株式会社
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第16類 カタログ,その他の印刷物
第35類 衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,(他、以下略)

商標からは「ハリ」の称呼が生じます。
東京に本社を置く小売販売会社による、衣料品、飲食料品ほか、きわめて幅広い商品や小売等役務を指定した登録です。
指定役務には第35類の「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」が含まれています。

後願「玻璃」

玻璃
登録第6916217号
登録日:令和7(2025)年 4月 7日
出願番号:商願2024-34144
出願日:令和6(2024)年 4月 1日
商標:玻璃
権利者:株式会社車多酒造
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第33類 清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,ビール風味の麦芽発泡酒,中国酒,薬味酒

商標からは「ハリ」の称呼が生じます。
石川県白山市に所在する酒造メーカーの出願です。
指定商品の酒類は、先行商標の指定役務、第35類の「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に類似しています。

審査経過

商標登録願 2024/04/01
上申書(出願人・請求人) 2024/07/05
登録査定 2025/03/25

上申書の内容

商標法第4条第4項の主張をするための資料として、下記が提出されました。

(1)他人の承諾を得ていることができる資料として「甲第1号証 承諾書」
(2)「混同を生じるおそれがない」ことを明らかにする資料として「甲第2号証 合意書」、「甲第3号証 出願人の業務内容に関する資料」、「甲第4号証 引用商標権者の業務内容に関する資料」

また、上申書において、商標権者および出願人それぞれのウェブサイトを紹介し、出願人の事業内容は清酒(日本酒)製造販売であること、引用商標権者の事業内容は「有店舗メディアミックス型ビジネスモデル」でギフト用品および生活関連用品を全国の販売店を通じて販売していることが説明されました。

両社の地域や販売形態、商標の使用方法などから、両社の商標が併存しても混同を生じるおそれがないことが登録の理由と考えられます。

先行登録「NOCO」と後願「NOCO」

先行登録「NOCO」

NOCO
国際登録番号:1714778
国際登録日又は事後指定日:令和4(2022)年 7月 27日
先願権発生日:令和4(2022)年 2月 22日
基礎登録国・地域又は機関:DE(ドイツ)
登録番号:30 2022 003 388
登録日:令和4(2022)年 5月 18日
登録日(国内):令和6(2024)年 7月 19日
商標:NOCO
名義人:SEW-EURODRIVE GmbH & Co. KG
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第2類
Anti-corrosive preparations; rust preservatives; preparations for preserving metal against rust; rust preservatives in the nature of a coating; rust preventive substances for application to metal surfaces; rust inhibiting preparations in the nature of a coating; coating materials for protection of surfaces exposed to galvanic corrosion; preparations for the treatment of metal surfaces to resist attack by corrosion; preparations for coating surface to protect against corrosion [paints]; preparations for coating surfaces to protect against abrasion [paints].
腐蝕防止剤,さび止め剤,金属用防錆剤,塗料さび止め剤,金属表面に塗布するためのさび止め剤,塗料の性質を持つさび止め剤,電解腐食にさらされた表面の保護用の塗料,腐食防止用の金属表面処理用剤,腐食からの保護用の表面コーティング剤(塗料),摩耗からの保護用の表面コーティング剤(塗料)
第7類(以下略)

商標からは「ノコ」の称呼が生じます。
ドイツに本社を置く企業です。
指定商品には第2類の「腐食防止剤、さび止め剤」などが含まれています。

後願「NOCO」

NOCO
登録第6954617号
登録日:令和7(2025)年 8月 5日
出願番号:商願2024-44661
出願日:令和6(2024)年 4月 25日
商標:NOCO (標準文字商標)
権利者:ザ・ノコ・カンパニー アメリカ合衆国
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第2類 ブラシを用いて塗布するバッテリー用腐食防止塗料,バッテリー用スプレー式腐食防止塗料,フェルトワッシャーに含浸させたバッテリーターミナル保護用の腐食防止塗料

商標からは「ノコ」の称呼が生じます。
アメリカに本社を置く企業です。
指定商品には、第2類の「腐食防止剤、さび止め剤」に類似する「腐食防止塗料」が含まれています。

審査経過

商標登録願 2024/04/25
拒絶理由通知書 2024/11/29 (拒絶理由条文 第4条1項11号、他)
手続補正書(自発・内容) 2025/02/28
意見書 2025/02/28
手続補足書 2025/02/28
登録査定 2025/07/11

意見書の内容

意見書で出願人は、商標法第4条第1項第11号に基づく拒絶理由通知に対し、引用商標1の商標権者であるSEW-EURODRIVE GmbH & Co. KGから商標登録について承諾を受けており、引用商標1に係る商品との間で混同を生ずるおそれがないことを主張しました。
承諾については、共存契約の条項のある契約書を提出しています。

混同のおそれがないことについては、出願人はバッテリー充電器、ジャンプスターター、バッテリーボックス、バッテリー、バッテリーターミナル腐食防止剤など、自動車用バッテリーを主軸とした商品を製造販売していること、他方で商標権者は産業用ギアモーター、モーター、ギア減速機など、産業用ギアに関連する商品とサービスを提供していることを証拠とともに説明しました。

共存契約の締結内容として、次の内容を主張しています。

両社の商品の定義について
出願人の商品は、「ブラシ塗り防錆コーティング剤であるバッテリー腐食防止ブラシ、スプレー式の防錆コーティング剤であるスプレー;バッテリー腐食防止用ターミナルプロテクター、すなわち防錆コーティング剤を含浸させたフェルトワッシャー」
商標権者の商品は、「摩耗防止のためのコーティング表面用潤滑剤、すなわち、陸上車両用ではない産業用ギアボックスの潤滑用ペースト、陸上車両用ではない産業用ギアボックス用の防錆剤」

商標権者は、NOCO社商品については、全世界においてNOCO商標を使用せず、また将来登録しないこと。
出願人は、NOCO商標を防錆製品に使用する際に、トランスミッション、トランスミッションモーター用とラベル表示せず、第2類の商品についてバッテリー用に限定して出願する義務を負うこと。

実際に、出願人が製造販売する腐食防止コーティング剤の製造販売は、自動車のバッテリー用に限定されており、他方で商標権者の商品は産業用ギアボックスの潤滑油に限定されていること、そして本契約により、この明確な区分が将来にわたり、当事者のNOCO商標が存続する限りにおいて継続されることを説明しました。

以上の理由により、出願人と先行商標権者の合意内容から、両者が市場において明確に棲み分けられており、混同を生ずるおそれがないと判断された事例です。

先行登録「LAWSON UNITED CINEMAS」と後願「UNITEDcinemas\ユナイテッド・シネマ」

先行登録「UNITEDcinemas\ユナイテッド・シネマ」

UNITEDcinemas\ユナイテッド・シネマ
登録第4549986号
登録日:平成14(2002)年 3月 8日
出願番号:商願2000-124790
出願日:平成12(2000)年 11月 17日
商標:UNITEDcinemas\ユナイテッド・シネマ
権利者:株式会社ローソン・ユナイテッドシネマ
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第35類 広告
第41類 映画の興行の企画又は運営,映画の上映,映画の上映・制作又は配給に関する情報の提供

第41類 「映画の上映・制作又は配給」等

後願「LAWSON UNITED CINEMAS」

LAWSON UNITED CINEMAS
登録第6939829号
登録日:令和7(2025)年 6月 19日
出願番号:商願2024-46574
出願日:令和6(2024)年 5月 1日
商標:LAWSON UNITED CINEMAS
権利者:株式会社ローソン
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第16類 
第18類 
第25類 
第28類 
第35類 (略)
第41類 娯楽の提供,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,オンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。),映画の上映・制作又は配給に関する情報の提供,映画館その他の興行場の座席の手配又は予約,(他、以下略)
第43類 (略)

審査経過

商標登録願 2024/05/01
上申書(出願人・請求人) 2024/06/14
手続補足書 2024/06/14
登録査定 2025/06/06

上申書の内容

出願人は上申書において、商標権者から承諾を得ており、商標権者の業務に係る商品・役務との間で混同を生ずるおそれがないことを説明し、承諾書を提出しています。

商標権者の株式会社ローソン・ユナイテッドシネマは、出願人が株式の100%を保有する子会社「株式会社ローソンエンタテインメント」の完全子会社であり、出願人の孫会社という関係であり、ローソングループに属する企業であることを主張しました。
そして商標権者は株式会社ローソン・ユナイテッドシネマに社名を変更しており、本願商標はその社名変更に伴い制作された引用商標権者の新しいコーポレートロゴであることを説明しました。
したがって、本願商標は、商標登録を受けた後に引用商標権利者に使用許諾される予定であるため、商品等の出所について混同を生じさせるおそれはないことを説明しました。

出願人と先行商標権者の関係性や出願の経緯からし、商品・役務の出所が実質的に同一であり、混同を生ずるおそれがないと判断された事例です。

先行登録「GRAND GREEN OSAKA\グラングリーン大阪」と後願「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE」

先行登録「GRAND GREEN OSAKA\グラングリーン大阪」

GRAND GREEN OSAKA\グラングリーン大阪
登録第6568955号
登録日:令和4(2022)年 6月 9日
出願番号:商願2021-127740
出願日:令和3(2021)年 10月 13日
商標:GRAND GREEN OSAKA\グラングリーン大阪
権利者:三菱地所株式会社、大阪ガス都市開発株式会社、オリックス不動産株式会社、関電不動産開発株式会社、積水ハウス株式会社、株式会社竹中工務店、阪急電鉄株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、うめきた開発特定目的会社、
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第35類 (略)
第36類 (略),建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物及び土地の有効活用に関する企画・指導及び助言,建物又は土地の管理・貸与・売買に関する助言,建物内における電気通信設備の設置場所の貸与,建物内のスペースの貸与,オフィススペースの貸与,コワーキング用事務所の貸与,商業用建物の貸与,建物又は土地の情報の提供,建物又は土地の管理に関する情報の提供,慈善のための募金,慈善のための寄付金の受入れ
(以下略)

後願「グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE」

グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE
登録第6927596号
登録日:令和7(2025)年 5月 13日
出願番号:商願2024-41302
出願日:令和6(2024)年 4月 17日
商標:グラングリーン大阪 THE NORTH RESIDENCE 標準文字商標
権利者:積水ハウス株式会社、大阪ガス都市開発株式会社、オリックス不動産株式会社、関電不動産開発株式会社、株式会社竹中工務店、阪急電鉄株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、うめきた開発特定目的会社
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第36類 (略),建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物及び土地の有効活用に関する企画・指導及び助言,建物又は土地の管理・貸与・売買に関する助言,建物内における電気通信設備の設置場所の貸与,建物内のスペースの貸与,オフィススペースの貸与,コワーキング用事務所の貸与,商業用建物の貸与,建物又は土地の情報の提供,建物又は土地の管理に関する情報の提供,慈善のための募金,慈善のための寄付金の受入れ

審査経過

商標登録願 2024/04/17
拒絶理由通知書 2024/10/15 (拒絶理由条文 第8条1項・4条1項11号)
意見書 2024/11/22
登録査定 2025/04/14

なお、拒絶理由には、「出願人(8社共願)と引用の商標権者等(9社共願)が一致したときにはこの拒絶理由は解消します。」と記載されていました。

意見書の内容

商標法第4条第1項第11号の他人の承諾については、引用商標1の権利者である「三菱地所株式会社、大阪ガス都市開発株式会社、オリックス不動産株式会社、関電不動産開発株式会社、積水ハウス株式会社、株式会社竹中工務店、阪急電鉄株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、うめきた開発特定目的会社」は、本願の出願人である「積水ハウス株式会社、大阪ガス都市開発株式会社、オリックス不動産株式会社、関電不動産開発株式会社、株式会社竹中工務店、阪急電鉄株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、うめきた開発特定目的会社」が商標登録を受けることを承諾していることを、承諾書により説明しました。

なお引用商標1の商標権者は、出願人の8社に加え、三菱地所株式会社が加わった9社による登録です。

混同を生ずるおそれがないことについては、先行する登録商標の開発プロジェクトと、後願商標の開発プロジェクトとは、同一のプロジェクトであり、出願人はその開発事業者であることを説明しました。

商標権者9社のうち8社は本願商標の出願人であり、その中には残り1社である三菱地所株式会社の100%グループ子会社である三菱地所レジデンス株式会社が含まれていること、この点からも役務の出所について誤認・混同するおそれはないことは明らかと主張しました。

なお引用商標2については、やはり商標権者が上述の9社であるところ、既に拒絶査定がされ、同出願人は拒絶査定不服審判を請求しない方針であることが確認できているとしています。

先行商標権者と出願人が共に関与する開発事業の同一性や、商標権者の資本関係から、商品・役務の出所が実質的に同一であり、混同を生ずるおそれがないと判断された事例です。

先行商標「MITUTOYO」「三豊」「みつとよ」「Mitutoyo」と後願「(図形)+MITSUTOYO」

引用商標とされた4件の先行商標は下記の4件です。
4件の商標はいずれも「ミツトヨ」の称呼が生じます。
また、いずれも第7類の「金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,陸上の乗物用の動力機械の部品」等を指定しています。

商標権者は仏教関連の団体ですが、昭和9年に仏教伝道のため起業を志し、マイクロメータの国産化を目指して東京・武蔵新田に研究所を開設した経緯を有しています(現・株式会社ミツトヨ)。

MITUTOYO
登録第1425962号
登録日:昭和55(1980)年 7月 31日
商標:MITUTOYO
権利者:公益財団法人仏教伝道協会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第7類 金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,風水力機械器具

三豊
登録第1426963号
登録日:昭和55(1980)年 7月 31日
商標:三豊
権利者:公益財団法人仏教伝道協会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第7類 金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,風水力機械器具

みつとよ
登録第第1425964号
登録日:昭和55(1980)年 7月 31日
商標:みつとよ
権利者:公益財団法人仏教伝道協会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第7類 金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,風水力機械器具

Mitutoyo
登録第2125740号
登録日:平成1(1989)年 3月 27日
商標:Mitutoyo
権利者:公益財団法人仏教伝道協会
第6類 (略)
第7類 金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,漁業用機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,ミシン,農業用機械器具,牛乳ろ過器,搾乳機,育雛器,ふ卵器,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,ガラス器製造機械,塗装機械器具,包装用機械器具,陶工用ろくろ,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,風水力機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,業務用電気洗濯機,修繕用機械器具,機械式駐車装置,乗物用洗浄機,業務用攪はん混合機,業務用皮むき機,業務用食器洗浄機,業務用切さい機,業務用電気式ワックス磨き機,業務用電気掃除機,芝刈機,電動式カーテン引き装置,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)
第9類 (略)
第11類 (略)

後願「(図形)+MITSUTOYO」」

(図形)+MITSUTOYO
登録第6969824号
登録日:令和7(2025)年 9月 22日
出願番号:商願2024-36001
出願日:令和6(2024)年 4月 4日
商標:(図形)+MITSUTOYO
権利者:三豊機工株式会社
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第7類 金属用金型,鍛造用金型,プレス用金型,金属加工用圧延機,金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,プラスチック用金型,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,ゴム用金型,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)

出願人は、愛知県に所在する冷間圧延を主とする金属加工メーカーです。
本願商標からは「ミツトヨ」の称呼が生じ、指定商品には第7類の「金属加工機械器具,プラスチック加工機械器具,陸上の乗物用の動力機械の部品」等が含まれています。

審査経過

商標登録願 2024/04/04
拒絶理由通知書 2024/11/26 (拒絶理由条文 第4条1項11号)
意見書 2025/01/06
手続補足書 2025/01/06
登録査定 2025/08/26

意見書の内容

出願人は、本願商標を40年以上前から使用してきたことを説明し、商標権者の引用商標1~4の使用態様その他の取引の実情と対比して説明しました。
出願人は、商標権者および専用使用権者からの承諾書を提出しました。

引用商標1~4の日本全国、指定商品役務の全部についての専用使用権者である株式会社ミツトヨの会社パンフレットと、出願人の会社概要や会社沿革を示したうえで、いずれも50年以上平穏無事にそれぞれの事業に従事してきたこと、先行登録商標と出願商標それぞれの業務に係る商品が明確に異なることを主張しました。

意見書での対比

そして出願人も引用商標権者等も40年以上、問題なく使用してきており、その間、需要者・取引者にそれぞれの使用商標についての混同は生じておらず、今後も誤認混同のおそれがきわめて低いと説明しています。

使用態様や取引の実情の違いのほか、40年以上も混同することなく使用してきた実績が認められ、併存登録が認められた実例です。

先行商標「プレディア\Prédia」と後願「ブレディア」

引用商標とされた先行商標は下記の2件です。
2件の商標はいずれも「プレディア」の称呼が生じます。
指定商品は、第32類の「乳清飲料」及びこれらを含む第35類の飲食料品の小売等役務を指定しています。
第32類の「乳清飲料」は、第29類の「乳製品,ヨーグルト」等に類似します。

商標権者は化粧品のほか、飲食料品の製造販売をしています。

プレディア\Prédia
登録第4908034号
登録日:平成17(2005)年 11月 11日
商標:プレディア\Prédia
権利者:株式会社コーセー
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第32類 ミネラルウォーター,清涼飲料,果実飲料,ビール,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース


プレディア\Prédia
登録第5484178号
登録日:平成24(2012)年 4月 6日
商標:プレディア\Prédia
権利者:株式会社コーセー
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第35類 飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供

後願「ブレディア」

ブレディア"
登録第6977862号
登録日:令和7(2025)年 10月 17日
商標:ブレディア (標準文字商標)
権利者:株式会社J-オイルミルズ
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類 マーガリン,ショートニング

出願人は、油脂を主とする食品メーカーです。
本願商標からは「ブレディア」の称呼が生じ、商標の語頭にある「ブ」が引用商標の「プ」と1音相違します。

商品には第29類の「乳製品,バター,チーズ,ヨーグルト」などが含まれていました
拒絶理由通知を受けた際に、第29類の「マーガリン,ショートニング」に減縮する手続補正を行いました。

出願当初の指定商品は下記の通りです。

【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類  食用油脂,食用植物性油脂,食用オリーブ油,食用エクストラバージンオリーブオイル,コーン油,ごま油,大豆油,調合油,菜種油,ぬか油,パーム油,食用ひまわり油,やし油,落花生油,こめ油,食用加工油脂,マーガリン,ショートニング,粉末油脂,ファットスプレッド,乳製品,バター,植物性代用バター,チーズ,植物性チーズ,牛乳,植物性代用牛乳,ヨーグルト,植物性代用ヨーグルト,クリーム(乳製品),植物性代用クリーム

審査経過

商標登録願 2024/06/06
拒絶理由通知書 2025/01/07 (拒絶理由条文 第4条1項11号)
手続補正書(自発・内容) 2025/03/31
意見書 2025/03/31
期間延長請求書(期間徒過) 2025/03/31
代理人受任届(出願人・請求人) 2025/03/31
手続補足書 2025/03/31
登録査定 2025/10/14

意見書の内容

手続補正について
引用商標中、登録第4908034号(引用商標1)については、手続補正により抵触する指定商品を削除したこと、一方で登録第5484178号(引用商標2)とは、補正後の指定商品「マーガリン,ショートニング」「マーガリン,ショートニング」が、引用商標2の指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と抵触することを説明しています。

承諾書・合意書
出願人は、引用商標権者から本願商標について商標登録を受けることについて承諾を得たことを証する承諾書を提出しました。
さらに、本願指定商品と引用商標権者の株式会社コーセーの業務に係る商品・役務との間で、商標法第4条第4項における「混同を生じるおそれ」が生じないよう、商標の使用態様や使用する商品に関して両者の間で合意された内容を記載した合意書を提出しています。

混同を生ずるおそれがないことについて
引用商標2の商標権者である株式会社コーセーは、大手化粧品メーカーであり、化粧品のブランドを多数有しており、「プレディア\Prédia」はその一つであることを説明しました。
一方、出願人である株式会社J-オイルミルズは、食用油脂の製造・販売を主たる業務とする食品メーカーであり、家庭用油脂が全体の売上高の13.2%を占めるのに対し、業務用油脂は全体の53.2%を占めていること、さらに本願商標「ブレディア」は、業務用のマーガリンの「グランマスター」シリーズの中の一商品名であることを説明しています。

本願商標が使用される業務用マーガリンは、商品名や販売者情報が記載されたラベルを貼付したカートンに収められて納品され、商品名「ブレディア」の横には、シリーズ名の「グランマスター」が冠され、さらにその左横に出願人のハウスマーク「JOYL」のロゴが表示されていることを主張しました。
ハウスマーク表示については、引用商標権者との間で合意したことも説明しています。

本願商標と引用2商標の類似性
本願商標と引用商標との間には、冒頭音の「ブ」と「プ」が異なるほか、両者はいずれも4音という短い音構成からなり、称呼において明らかに聴別し得るものであること、観念、外観においても類似しないことを主張しました。

以上のことから、出願人と引用商標権者との間で交わされた合意内容、本願商標と引用商標の使用態様や取引実情、さらに両商標の類似性の程度を総合的に勘案し、混同の生じるおそれがないと意見書で述べました。
これらの内容が認められ、登録された事例であるといえます。

先行商標「(図形)+KINOKUNIYA」と後願「KINOKUNIYA」

引用商標とされた先行商標は下記のものです。
引用商標からは「キノクニヤ」の称呼が生じます。
指定商品は、第35類の「商品の販売に関する情報の提供,市場調査に関する情報の提供,書籍の輸出入に関する事務の代理又は代行」を指定しています。

商標権者は大手有名書店を営業し、インターネット販売も行っています。

K KINOKUNIYA
登録第3128233号
登録日:平成8(1996)年 3月 29日
商標:K\KINOKUNIYA
権利者:株式会社紀伊國屋書店
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第35類 商品の販売に関する情報の提供,市場調査に関する情報の提供,書籍の輸出入に関する事務の代理又は代行

後願「KINOKUNIYA」

KINOKUNIYA
登録第6989472号
登録日:令和7(2025)年 11月 25日
商標:KINOKUNIYA
権利者:株式会社紀ノ國屋
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第35類 フランチャイズ店の業務の管理,フランチャイズの設立及び運営に関する事業についての助言,フランチャイズ契約に基づく事業の管理及び製品の商品化の分野における支援,事業の管理

出願人は、高級スーパーマーケットを主とする小売・卸売業です。
本願商標からは「キノクニヤ」の称呼が生じます。

指定役務は同じ第35類ながら異なるものの、「35B01」という同一の類似群コードが付与された、類似と推定される指定役務が含まれていました。

審査経過


商標登録願 2024/06/14
拒絶理由通知書 2024/12/06 (拒絶理由条文 第4条1項11号)
期間延長請求書 2025/01/06
意見書 2025/02/13
手続補足書 2025/02/14
上申書(出願人・請求人) 2025/05/15
登録査定 2025/11/14

意見書の内容

引用商標権者の承諾を得ていることについて
出願人は、商標登録を受けることについて引用商標の商標権者の承諾を得ていることを証する承諾書を提出しました。

本願商標と引用商標との間で「混同を生ずるおそれがない」ことについて
出願人は1910年創業、東京都所在の、スーパーマーケット、食料品専門店の運営、食品製造及び卸売販売を行っており、創業当時から「KINOKUNIYA」の商標を使用し、現在のロゴである本願商標は1968年頃から採用されていることを説明しました。
現在は首都圏を中心に、東北から九州にかけて、「紀ノ国屋」6店舗、「Daily Table KINOKUNIYA」12店舗、「KINOKUNIYA entree」13店舗、「KINOKUNIYA 紀ノ国屋」10店舗、「Gourmand Market KINOKUNIYA」1店舗、「KINOKUNIYA Wines & Grocery Store」1店舗、「KINOKUNIYA BALERY」2店舗、「KINOKUKNIYA Sutto」1店舗の計45の実店舗と「紀ノ国屋公式オンラインストア」を運営していることも説明しました。

一方、引用商標の商標権者は、1927年創業東京都所在の、和洋書籍・雑誌・事務機器・文房具・情報文献・視聴覚教材・教育設備の販売、出版、映像商品・書誌データベース制作、ホールの経営などを行っており、全国主要都市に70、海外に43の実店舗に加えて「紀伊國屋書店ウェブストア」を運営していることを説明しました。

そのうえで、両者はそれぞれの小売の対象商品が「飲食料品」と「書籍・雑誌」とまったく異なり創業から今日現在に至るまで約100年の間、互いに混同を生じることなく市場の棲み分けがなされていると主張しています。
さらに本願商標と引用商標とは外観においてまったく異なるとともに、出願人は本願商標を使用して、食料品専門店についてのフランチャイズによる運営を検討しているが、将来においても引用商標権者の主業である書籍・雑誌の小売等を行う予定はまったくないことを主張しました。

以上のことを述べた意見書の内容が認められ、登録された事例であるといえます。


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