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弁理士の実務ファイル:契約・争訟-商標登録ドットコム™

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弁理士の実務ファイル:契約・争訟

弁理士は、商標に関する業務として、特許庁に対する手続の代理や、調査、相談などを行うことができ、実際にはこれらがほとんどの業務です。
弁理士ができる訴訟関連業務のうち、商標に関するものは、次のものに限定されます。
・特許庁の審決の取り消しを求める訴訟の代理人
・商標や特定不正競争などの侵害訴訟等の保佐人

さらに「特定侵害訴訟代理業務」の試験に合格し、付記登録を受けた弁理士は、弁護士とともに同一事件を受任するときに限り、訴訟代理人として侵害訴訟の業務ができます。
具体的な担当案件には触れないものの、弁理士である筆者は、商標登録の業務に付随して、契約や警告書の作成、不服申立や無効審判・取消審判のほか、商標権侵害訴訟の経験も重ねてきました。

弁理士の「特定侵害訴訟代理業務」体験記
特許庁の審判-審査で類似商標を指摘されたときに取消審判を活用する方法

弁理士の「特定侵害訴訟代理業務」体験記

2003年の第1回特定侵害訴訟代理業務試験弁理士である筆者は合格し、付記登録を受けました。
これにより商標権や、これに密接に関連する特定不正競争(商品等表示など)等の特定侵害訴訟に関して、弁護士とともに訴訟代理人となることができます。
商標権侵害訴訟、不正競争防止法での訴訟代理人の実績があります。
これらは、東京地裁での経験です。
なお、著作権については弁理士は契約業務はできますが、著作権侵害訴訟はできません。補佐人としてなら裁判所に許可される可能性はありますが、筆者は弁理士としてではなく、著作権侵害をされた当事者として弁護士を立てないで出版差止等の仮処分申請を本人で行い、書籍回収の和解に持ち込んだ経験があります。

弁護士は、一般に知られるようにあらゆる法律事務(交渉や訴訟なども含む)ができますが、弁理士の仕事は世の中には出願業務以外にはそれほど知られていないかもしれません。
代理人になるには弁護士とともに、それも特定侵害訴訟代理業務の資格を得てからという制約はあるものの、商標はじめ知的財産業務に特化した法廷での代理人といった業務内容となります。

とはいえ、裁判業務は書類の作成とやり取り、再反論などが中心となります。、
弁護士ならあらゆる分野の訴訟を担当できる一方で、それぞれに専門分野を持っているケースが多く、必ずしも商標法などには詳しくないケースもあります。
弁理士である筆者が準備書面などの書類作成を行うこともあります。

特許庁の審判-審査で類似商標を指摘されたときに取消審判を活用する方法

特許庁が行う審判手続は、商標などの専門的分野の特殊性から、行政庁である特許庁において、裁判に類似した手続で行われる争訟手続きです。
特許庁には、法廷に類似した審判廷というものもあります。

審判には、特許庁の審査の結果である拒絶査定に不服を申し立てる不服審判があります。
これは審査の延長のような手続きになりますが、審査では1名の審査官が審査するのに対し、3名の審判官の合議体により審理が行われます。

不服審判が特許庁との対立である査定系審判といわれるのに対し、当事者系審判というものもあります。裁判にも似た当事者対立構造をとります。
商標権の無効審判や、取消審判が代表的なものです。

他人の類似商標があるために商標登録できない拒絶理由通知は比較的多いものですが、これに関連して不使用取消審判を提起することがあります。
継続して3年以上、登録商標が使用されていないときに、それを取消請求して、認められれば登録されていた他人の商標が存在しないこととなるため、類似商標はなくなり、商標登録できるようになるという方法です。

商標法第4条第1項第11号(他人の類似商標)の拒絶理由通知を受けたとき、不使用取消審判の可能性を検討してみることもあります。
商標権の全部取消を求めることもあれば、依頼者の商標登録出願に抵触する一部の指定商品・指定役務についてだけ、取消を求めるケースもありました。

不使用による取消の可能性を探るには、相手である権利者の会社などに早まって連絡してはいけません
インターネット調査などでその登録商標を検索し、該当する商品を販売している、サービスを提供していることが分かれば、この方法が成功しません。
一方で、3年以上前に商品の販売を終了しているといったプレスリリースや報道があれば、可能性が見えてきます。

不使用による取消審判を請求して、相手方である権利者側が、使用している証拠、使用zyjン美している証拠等を提出できなければ、商標権が取り消されます。
しかしやってみなければわからないのも事実です。
弁理士である筆者が失敗した体験では、たしかに商標権者は商品の販売をとっくの昔に終了していました。
しかしそのアフターサポートや、商談のメールを証拠に提出されて、取消ができなかったケースがあります。

一方で、取消が簡単なケースもあります。
商標権者である企業が、既に倒産していたり、廃業していたりした場合です。
厳密にいえば、企業が解散等により閉鎖登記までされていれば、そもそも権利主体が存在しないので、商標権はその企業から他人に譲渡されていない限り、存在しないはずです。
しかし特許庁では商標権者である企業の存廃までは調べないため、あくまでも形式上は特許庁の登録原簿に商標権が残っているという状態になります。

そこで不使用取消審判を提起すれば、相手方からは応答があろうはずもないため、不使用の期間が3年以上かどうかにかかわらず、商標権は取り消されます

類似商標を取り消すために審判を提起した商標登録出願人は、その取消確定まで待って、晴れて無事に商標登録ができるのです。

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