拒絶査定に対する不服の審判請求に対してなされた審決時を基準時として、その指定商品との関係において、当該商品の取引の実情を勘案して判断すべきであり、既登録例があることをもって認定判断を覆すことはできないとされた事例
【種別】審決取消訴訟の判決
【訴訟番号】東京高平成6年(行ケ)第35号
【事案】
拒絶査定に対する不服の審判請求に対してなされた審決時を基準時として、その指定商品との関係において、当該商品の取引の実情を勘案して判断すべきであり、既登録例があることをもって認定判断を覆すことはできないとされた事例。
【判決における判断】
商標が自他商品識別機能を有するものであるかは、拒絶査定に対する不服の審判請求に対してなされた審決時を基準時として、その指定商品との関係において、当該商品の取引の実情を勘案して判断すべきである。
原告は、「URO」「ウロ」という語と他の商品の品質を連想させる語との結合とからなるもので過去において登録された商標が多数あるとして例示するけれども、本審決時における「URO」「ウロ」という語の意味、取引の実情、指定商品との関係、組み合わせた語句との関係等を無視して一般的に比較することはできないといわざるを得ず、これらの既登録例があることをもって、本願商標の識別力についてこれを有しないとした認定判断を覆すことはできない。