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「緑をおくる山口のお茶」の文字中の「山口」の文字がありふれた氏であり、「緑をおくる」の文字は「緑茶のもつ緑を需要者にお届けする」の意味合いを容易に看取させるため、自他商品識別標識としての機能を果たさないとされた事例

【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服昭和53-12572
【事案】
本願商標は、ゴシック体をもって「緑をおくる山口のお茶」の文字を横書きしてなり、第29類「緑茶」を指定商品とするものである。
【拒絶理由】
商標法第3条第1項第6号
【審決における判断】
本願商標中「山口」の文字がありふれた氏であることは、東京都電話帳の19頁にわたる記載に徴し明らかであり、これに続く、「お茶」の文字は商品名を表すものとして普通に使用されており、「緑をおくる」の文字は指定商品の緑茶がその外観において加工された後も、茶葉の緑色が最もよく保存されている(重要な品質の一つ)ことからして「緑茶のもつ緑を需要者にお届けする」の意味合いを容易に看取させるものである。
してみれば、本願商標が指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者は「緑茶の持つ緑を需要者にお届けする山口の氏を有する者の取扱いに係るお茶(緑茶)」の意味合いを表現した宣伝文句の一つと認識理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たさないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法3条1項6号に該当する。


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