商標登録ドットコム > 商標の拒絶理由(登録できない商標) > 判決例(4条1項11号) > 本件商標と引用商標とは、ともに大型犬の立位の図形をシルエット状に黒塗りで表してなり、どちらの犬も左向きで、静的な状態である点において共通し、両商標は類似するものとされた事例

判決例(4条1項11号)-商標登録ドットコム™

本件商標と引用商標とは、ともに大型犬の立位の図形をシルエット状に黒塗りで表してなり、どちらの犬も左向きで、静的な状態である点において共通し、両商標は類似するものとされた事例

【種別】審決取消訴訟の判決
【訴訟番号】東京高平成13年(行ケ)174号
【事案】
2017123108.jpg
【拒絶理由】
商標法第4条第1項第11号
【判決における判断】
各商標から受ける印象ないし認識の内容等は、当該商標の指定商品に係る一般的な需要者において普通に払われる注意力を基準として考察すべきものであるところ、犬がいかに人に身近な動物で、日常目にするものであるとはいえ、本件商標の指定商品に係る一般的な需要者が、その普通に払われる注意力をもって、細部まで正確に観察し、記憶し、想起して商品の出所を識別するとは限らず、商標全体から受ける印象ないし認識によって商品の出所を識別する場合が少なくないことは当裁判所に顕著である。
本件商標と引用商標とは、ともに大型犬の立位の図形をシルエット状に黒塗りで表してなり、どちらの犬も左向きで、駈けたり、跳躍したりしていない静的な状態である点において共通する。
両商標が、構成上の基本的な要素に共通点を有し、その共通性のゆえに、その外観全体から直ちに受ける視覚的印象が著しく似通ったものとなるのに対し、その差異点は、両商標に離隔的に接した場合には明りょうに把握できない程度の微差であるか、そうではないとしても、看者の印象に残り難いものであるのみならず、いずれも両商標の構成上の細部にわたる要素に係る差異であるにすぎない。
そのような差異点から看者が受ける印象の相違は、上記の外観全体から直ちに受ける視覚的印象をさほど減殺するものではなく、両商標の外観は互いに類似するものというべきである。


関連ページ:

判決例(4条1項11号

商標登録ドットコム™ 運営者情報

金原商標登録事務所 | 事務所概要

〒152-0034 東京都目黒区緑が丘一丁目16番7号 TEL 03-6421-2936 FAX 03-6421-2937

電話する benrishi@kanehara.com 平日 9時~ | 土・日・祝 原則休み

業務内容 | 商標・意匠の調査・出願・中間手続。審判など争訟手続。知財関連業務全般。

制作・著作

金原 正道 ©Masamichi Kanehara |  |  | mail

サイトご利用規約 | 個人情報・秘密情報 | 著作権・リンク

© 商標登録ドットコム All Rights Reserved