同じようなロゴがないかどうか調べたいのですが?
商標登録されているか、商標登録出願中の図形商標については検索調査ができますが、それ以外のものはデータベースでの調査はできません
商標の検索調査では、図形商標検索によって、類似するロゴマークの検索をすることができます。
検索の対象となるものは、既に登録されている登録商標と、出願中の商標に限られます。
図形商標調査では、図形の要素の類型ごとに、ウィーン図形分類という分類・検索のためのコードが振られていて、これを調べ、図形分類を指定して、検索を行います。
図形商標検索(検索調査する)
図形商標検索には、十分な検討と習熟が必要
図形商標検索は、ウィーン図形分類というコードを使って、図形に含まれる要素を元に検索を行います。
図形の要素が、どの図形分類のコードに該当するのか、その検討や判断が難しく、何通りかの検索式を用いて検索を行うことが普通です。
そのため十分な検討と、検索作業への習熟が必要です。
ロゴの制作過程で、参考やアイディア出しなどのために検索してみる分には、自分で検索することも有益です。
しかし、商標登録できそうかどうかの判断や、他社の商標権を侵害するおそれがないかどうかの判断のためには、弁理士に調査依頼をすることをお勧めいたします。
こうした調査のためには、通常は、商標登録をしたい区分、類似する商品・役務について調査をし、必要に応じてもう少し広い範囲での調査をすることもあります。
まったく異なる商品・役務について調査することも、すべての区分について調査をすることもできますが、通常は必要ありません。
まったく関係のない区分も含めて、似たような図形商標がないかどうか、通常はそこまでは気にしなくてよいと思います。
どうしても広範な範囲での調査をする場合には、区分の数に応じて調査費用が加算されますが、その都度お見積いたしますのでご相談ください。
出願も登録もされていない図形商標の調査はできず、著作権侵害などの判断はできません
ただし、検索対象となるロゴなどの図形商標は、商標登録されているか、出願中の商標に限られます。
商標登録をしていないロゴ、キャラクター、その他の図形は、世の中にごまんとありますが、そもそも検索対象ではありません。
したがって、ロゴやキャラクターなどの図形が、他人の著作権を侵害していないかといった調査はできません。
インターネットでの類似画像検索など、いろいろ試みることはできるでしょう。
しかし、インターネット検索で、類似する図形を探してみたところで、限界があり、文献その他を調べるにも限界があります。
著作権に関する留意事項
ロゴやキャラクターなどの図形を制作する過程で、どうしても過去に他のロゴマークとたまたま似たものができることもあります。
特に悪意がなくても、デザインの勉強や参考のため、過去に見たデザインが頭の奥の片隅に残っている場合もありますし、本当に偶然に似たマークが制作されることもしばしばです。
制作者自身の著作権を証明するためには、オリジナルに創作したロゴマークであることを証明できるような、デザインのラフ案、制作過程を示す図案やそれらのデータなどを、保管しておくことは何かのときに役立つことがあるかもしれません。
ロゴのほか、キャラクターなどの図形、図案等についても同様です。
一方、ロゴやキャラクターなどを公募する場合には、応募規約、採用された場合の契約などで、他人の著作権、その他の知的財産権を侵害していないことの保証、独自の創作であることの保証などの条項を、あらかじめ入れておくことがよいでしょう。
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