ページトップへ

商標登録ドットコム > Q&A・サポート > 商標権についてQ&A > 商標権とは何ですか?

商標権についてQ&A:商標権とは何ですか?-商標登録ドットコム™

商標権とは何ですか?

商標権は、独占的に商標を使用できる専用権と、類似商標の使用をさせない禁止権をもち、商標権侵害行為を排除できる効力がある権利です。特許や著作権のような他の知的財産権とは異なり、ブランドやビジネスの信用を保護し活用できるため、半永久的に保有もできる権利です。

商標権は、知的財産権の中でも、ネーミングやロゴなどの商標について、独占権を与え保護する制度により、特許庁に登録された独占的な権利です。
特許庁に登録された商標権は、その商標と、指定した商品・役務により権利の範囲が定まります

登録商標

登録商標

指定商品・指定役務

指定商品・指定役務

登録第6855078号
登録日:令和6(2024)年 10月 17日
権利者:公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第1類~第45類までの全区分


知的財産権の種類

知的財産権には、特許庁に登録して権利が発生する産業財産権と、登録しなくても権利が発生する著作権などがあります。
産業財産権には、特許権、実用新案権、意匠権、商標権があります。

これら以外にも、権利が創設されるための登録手続きがある知的財産権として、半導体の回路配置利用権や、植物新品種についての育成者権、農林水産物などの地理的表示などがあります。

商標権の、他の知的財産権との違い

知的財産権の種類
 知的財産権  保護対象  保護されるものの例  権利内容・手続き・権利期間
商標権
(商標法)
文字、図形、記号、立体的形状、色彩、これらの結合、音その他の「標章(識別標識)」であって、業として商品・役務について使用するものである商標を保護 ネーミング、ロゴ、キャラクター、立体商標など 特許庁に出願を行い、登録要件を満たすかどうかの審査を受け、登録になった商標には独占的使用権(商標権)を設定。10年ごとに更新でき、希望すれば半永久的な保護も可能。
特許権
(特許法)
自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものである発明を保護 物の発明、方法の発明、物の製造方法の発明 特許庁に出願を行い、審査請求を行った後に、特許要件を満たすかどうかの審査を受け、登録になった特許には独占的実施権(特許権)を設定。存続期間は原則、出願日から20年間
実用新案権
(実用新案法)
自然法則を利用した技術的思想の創作である考案(簡単な発明)を保護 物品の形状、構造または組合せについての考案 特許庁に出願を行い、形式的な審査のみで登録を受け、登録になった考案には独占的実施権(実用新案権)を設定。ただし権利行使には登録要件についての特許庁の技術評価書が必要。存続期間は出願日から10年間
意匠権
(意匠法)
物品・物品の部分の形状、模様、色彩、これらの結合のほか、建築物・建築物の部分の形状等、画像(機器の操作に使われるもの、機器の機能が発揮されて表示されるもの)であって、視覚を通じて美感を起こさせる意匠を保護 三次元の物のデザイン、部分意匠、建築物の内外装デザイン、画面の機能デザイン 特許庁に出願を行い、登録要件を満たすかどうかの審査を受け、登録になった意匠には独占的実施権(意匠権)を設定。存続期間は出願日から25年間
著作権
(著作権法)
思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、音楽の範囲に属するものである著作物を保護 小説、論文、絵画、音楽、建築物、演劇、放送番組、プログラム、データベースなど 創作と同時に著作権が発生し、著作者人格権(公表権・同一性保持権・氏名表示権)のほか、複製権・翻案権・上映権・公衆送信権・展示権・譲渡権などの権利が著作b痛の種類により独占的に得られる。権利は原則、著作者の死後70年文化庁に著作権登録をすれば第三者対抗要件が得られ、第一発行年月日・創作年月日・実名の登録もできる。
回路配置権利用権
(半導体集積回路の回路配置法)
半導体材料、絶縁材料の表面または半導体材料の内部に、トランジスターその他の回路素子を生成させ、かつ不可分の状態にした製品であって、電子回路の機能を有するように設計した回路配置を保護 半導体集積回路の回路素子や導線の配置パターン 経済産業省に申請書を提出し、設定登録を受ける。回路配置利用権は登録から10年間
育成者権
(種苗法)
農産物、林産物、水産物生産用に栽培される種子植物、しだ類、せんたい類、多細胞の藻類その他政令で定める植物の品種(特性により他の植物体の集合と区別でき繁殖させられる植物体の集合)を保護 農産品種、花卉、その他の植物新品種 農林水産省に品種登録出願を行い、名称や特性の審査を受け、品種登録される。育成者権は原則、登録から25年間
地理的表示
(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)
一定の農林水産物・飲食料品等である「特定農林水産物等」の品質、社会的評価等である特性と結びついた生産地を特定できる場所・地域・国等の地理的表示を保護 農産物、畜産物、水産物、加工品、酒類、その他 農林水産省に名称や特性を記載した申請書を提出し、登録を受ける。権利期間の定めはなく、したがって更新の手続きもないが、登録要件を満たさなくなった場合などに登録取消がある。
商品等表示・商品形態
(不正競争防止法)
商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器、包装、その他の商品・営業を表示するもの)として需要者の間に広く認識されているものと同一・類似の商品等表示や、商品の形態(商品の機能を確保するために不可欠な形態以外)等を保護 不正競争行為から保護する法律で、他に営業秘密の不正取得、ドメイン名の不正目的取得、品質等の誤認表示、虚偽事実の流布行為など 他人から不正競争により権利を侵害された際に、訴訟等の法的手続きにより保護されるもので、設定登録等により権利を創設するものではない


特許権・実用新案権との違い

特許権実用新案権は、発明などの新しい技術を使った物や構造、その製造方法などを保護する技術的な権利です。

意匠権との違い

意匠権は、物のデザインを保護する権利です。

これらは、技術進歩にしたがって次第に陳腐化し、新しい技術が生まれると普遍的な技術となるため、一定期間後は権利が終了し、社会に公開されます。

著作権との違い

著作権は、文化の発展のため、文章や絵画、建築、写真、彫刻などを保護する権利です。
登録をしなくても、権利は創作のときに発生します。
管轄は特許庁ではなく、文化庁です。

商標権

これに対し商標権が保護するのはブランドです。そしてブランドのもつ信用と、社会の取引秩序です。
商標を使用し続けることにより、ブランドの信用が高まるため、商標権は更新することができ、半永久的に権利を維持することも可能です。

商標権の効力

商標権は、独占排他的な効力を持つ、強い権利です。

商標権の効力

専用権

商標権は、指定商品または指定役務について登録商標の使用をする独占的権利であるため、他人の使用を禁止する専用権としての効力を有しています(商標法第25条)。

禁止権

さらに、同一商標のほか、類似商標を指定商品または指定役務について使用すること、さらにはこれらに類似する商品・役務について、他人が商標を使用することを禁止する効力があります(商標法第37条)。


差止請求権

商標権者・専用使用権者は、自己の商標権・専用使用権を侵害する者や、侵害するおそれがある者に対し、侵害の停止・予防を請求することができます。

さらに、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却、その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができます。

差止請求

(差止請求権) 商標法第36条 商標権者又は専用使用権者は、自己の商標権又は専用使用権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。  商標権者又は専用使用権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。


損害賠償請求権

故意または過失によって、商標権を侵害した者に対し、これによって生じた損害について、不法行為に基づく賠償請求をすることが可能です。

(不法行為による損害賠償)
民法第709条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

他人の商標登録を排除する効力

また、同一・類似の他人の商標が登録されるのを阻止する効力を有しています。
商標権が設定されると、同一の商標はもちろん、類似の商標であっても、同一または類似の指定商品・指定役務について、他人が商標登録することはできません

商標権の効力の制限

商標権には、一定の場合には権利行使できない制限があります。

商標権の効力が及ばない範囲

次に掲げる商標には、商標権の効力が及ばず、使用の差止請求などをすることが認められません。

商標権を行使できない例外

自己の肖像・氏名・名称や、著名な雅号、芸名、筆名、これらの著名な略称を普通に用いられる方法で表示する商標

氏名、会社名、著名なペンネームやグループ名など

指定商品・類似商品の普通名称、品質表示

指定商品・類似商品の普通名称、品質表示等産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状、生産、使用の方法・時期、その他の特徴、数量、価格などを普通に用いられる方法で表示する商標

指定役務・類似役務の普通名称、品質表示等

提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法・時期、その他の特徴、数量、価格を普通に用いられる方法で表示する商標

その他の一定の場合

識別力がない態様の商標など

先使用による商標の使用

商標登録出願前から、本国内において、不正競争の目的でなく、同一・類似商標を使用していた結果、出願の際には既に、需要者の間に広く認識されている先使用権者は、継続してその商品・役務について商標の使用を継続でき、使用の差止請求などをすることが認められません。

その他にも、一定の場合に、商標権の効力の例外があります。

商標権の活用

商標権は、無形の知的財産であるため、さまざまな活用ができます。

商標権は財産権でもあるため、使用権の設定をすることができます

商標権はライセンスをすることにより、使用権の設定をすることができます。

ライセンス契約による活用


専用使用権

独占的な使用権である専用使用権は、登録することにより設定されます。

通常使用権

非独占的で重ねていくつも設定できる通常使用権は、契約により発生します。

商標権は、権利の移転をすることができます

商標権は譲渡や相続などにより移転することができます。
指定商品・指定役務ごとに分割して移転することも可能です。

商標権の発生

商標権は設定の登録により発生します。
設定の登録とは、登録査定の後に、登録料を納付して、特許庁が備える登録原簿への登録が行われた時です。

登録査定から登録料の納付まで

拒絶理由がないとき、あるいは拒絶理由通知に対し、意見書・手続補正書等の書類を提出し、拒絶理由が解消した場合には、登録査定となります。

商標登録出願のフローチャートを示します。

黒字に白抜き文字のところが、出願人・代理人が行うアクションです。
白地に黒文字のところは、特許庁が行う処理です。

商標登録の手続の流れ

登録査定の場合には原則として10年分の登録料を納付すれば、登録になります。
なお、5年ごとに2回に分けて分割納付することもできますが、納付する登録料は割増になります。

商標権は、設定の登録により発生

登録料を支払えば、登録となりますが、商標法では下記のように規定されています。

(商標権の設定の登録)
第十八条 商標権は、設定の登録により発生する。
2 第四十条第一項の規定による登録料又は第四十一条の二第一項の規定により商標登録をすべき旨の査定若しくは審決の謄本の送達があった日から三十日以内に納付すべき登録料の納付があったときは、商標権の設定の登録をする。

商標公報

商標が登録されたときは、商標公報に掲載されます。
商標権者の氏名または名称、商標登録出願の番号、願書に記載した商標指定商品または指定役務登録番号及び設定の登録の年月日、その他の必要事項が掲載されます。

商標公報は、設定の登録があってから発行されるもので、権利の発生には直接は関係なく、登録後に異議申立をする人の便宜ともなり、商標公報に掲載される日が、異議申立期間の算定基準日となります。

商標登録証

後日、登録番号が付き、商標登録証が送られてきます。
商標登録証も、権利の発生に直接的に関係するものではありません。

商標登録証は、賞状のような証書ですが、権利の存在を証明するものは、登録されていることの公的な証明である特許庁の登録原簿です。

商標登録証は、紛失・破損等した場合には再交付を申請することができます。

商標権をわかりやすく簡単に、動画で解説

具体例

牛乳石鹸共進社株式会社
登録第69105号
牛乳石鹸共進社株式会社

株式会社ひよ子
登録第3212860号
株式会社ひよ子

協同組合飛騨木工連合会
登録第5282556号
協同組合飛騨木工連合会

商標権の存続期間

商標権の存続期間は、設定の登録の日から10年をもって終了しますが、商標権者の更新登録の申請により、10年ごとに更新することができます。

商標権の消滅

商標権は、存続期間の更新をしなかったときは、消滅します。
また、登録の際に5年ごとの分割納付にした場合で、後期5年分を納付しなかったときにも消滅します。

登録後に、異議申立、無効審判、取消審判により権利の消滅が確定した場合にも、消滅します。

また、相続人の不存在の場合、商標権を放棄した場合にも消滅します。


関連ページ:

商標権は全国一律のものですか?
商標登録するとどのようなメリットがありますか?
特許庁での審査~登録


関連ページ:

商標権についてQ&A

商標登録ドットコム™ 運営者情報

金原商標登録事務所 | 事務所概要

〒152-0034 東京都目黒区緑が丘一丁目16番7号 TEL 03-6421-2936 FAX 03-6421-2937
東急東横線・都立大学駅(東京都目黒区) | 平日 9時~ | 土・日・祝 原則休み

業務内容 | 商標・意匠の調査・出願・中間手続。審判など争訟手続。知財関連業務全般。


制作・著作: 金原 正道 | facebook | x.com | mail

サイトご利用規約 | 個人情報・秘密情報 | 著作権・リンク

© 商標登録ドットコム All Rights Reserved