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「オバマバーガー」「オバマハンバーグ」 -2008年08月26日
「あのオバマさんもはじめた」、「あのコイズミさんが・・・」といって、さる方々のことを連想すると、ごく普通の小浜さんや小泉さんが登場するCMを見て笑った人も多いでしょう。
名前を聞いて、連想し、笑ってしまい、記憶にとどまる。
ネーミングは、何も面白おかしくしたり、短期的な話題やブームにのったりすることばかりがいいとは限りませんが、一つの手法としてあります。
このようなネーミング手法を使った展開をしている商品がきっと世の中にはあるだろう、と筆者が思いつく頃には、既に色々出ています。
たとえば、「オバマバーガー」、「オバマハンバーグ」。
さすがに、きちんと商標登録出願をしています。
1. 商願2008-014085
オバマ\OBAMA∞ハンバーグ\HAMBURG
2. 商願2008-014086
マルカイ\オバマ\OBAMA∞ハンバーグ\HAMBURG
3. 商願2008-014087
オバマ\OBAMA∞ハンバーガー\HAMBURGER
4. 商願2008-014088
マルカイ\オバマ\OBAMA∞ハンバーガー\HAMBURGER
5. 商願2008-014894
マルカイ\オバマ\OBAMA∞バーガー\BURGER
6. 商願2008-014895
オバマ\OBAMA∞バーガー\BURGER
「著名人の名前に便乗した商品名で、商標登録ができるのか?」と思われた方は、このネーミング戦略の罠?魔法?に既にかかっているかもしれません。
冒頭の文章に戻ってみてください。誰も「Barack Obama Burger」とも「小浜バーガー」ともいっていないのです。
しかし、現在、「オバマ」といえばアメリカ民主党大統領最有力候補である、バラク・オバマ((Barack Hussein Obama, Jr.)氏を連想してしまいます。
商標登録には、拒絶理由が多数あります。
たとえば「バラク・オバマバーガー」であれば、他人の氏名を含む商標<であるとして、商標登録は拒絶される可能性が高いでしょう。
あるいは、「小浜バーガー」であれば、「地名(産地・販売地)+普通名称(または慣用名称)」であるとして、商標登録は拒絶される可能性が高いでしょう。
ところが、「オバマバーガー」であれば、人名であるとも地名であるとも特定できません。出願人である会社の名称にも「小浜」が入っていますから、出願人を示す固有名詞であるともいえるでしょう。
仮に、「地名(産地・販売地)+普通名称(または慣用名称)」であると特許庁の審査で言われた場合には、デザインされたロゴマークであると反論することもできます。
商標登録出願は、同じ商標がなければ登録できるものではなく、類似商標がないからといってもまだ安心できず、数々の拒絶理由をクリアしたものだけが登録を認められます。このあたりの判断に、弁理士の専門知識や経験・実績を生かすことができます。
※この記事の記載にあたっては、登録できるかどうかは特許庁の審査次第ですが、類似商標調査をいたしました。