知的財産侵害物品の差止状況-2020年01月29日
財務省「令和元年上半期の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細)」を見ると、一つ際立った特徴があります。*1 全国の税関での、知的財産侵害物品の輸入差し止め実績で、税関での取り締まりというと、貨物の押収のようなイメージがありますが、輸送形態別では、郵便物での輸入が多くなっています。 特に、輸入点数と比較して、輸入件数では郵便物が圧倒的に多くなり、小口の少量輸入が多数あるということになります。 侵害する権利の種別では、商標権侵害が圧倒的に多く、次いで意匠権や著作権がありますが、 点数ベースでは著作権侵害の割合が増え、物品別ではDVD、CDの海賊版が相当の割合を占めます。 こうした小口の物品...
TOKYO2020ニセモノグッズ-2020年01月26日
2020年東京五輪・パラリンピックまで半年となる中、TOKYO2020公式グッズを模倣した、商標権や著作権を侵害する偽物グッズの不正販売事件が増加しています。 インターネット上の転売サイトなどで目立つのは、大会のスポンサー企業が広報用に配るノベルティグッズ(記念品)が偽造された物品です。 五輪関連グッズの需要は1000億円規模ともいわれ、不正販売への摘発も行われています。 2,019年6月には、東京五輪のエンブレムを模した偽ピンバッジを販売したとして、古物販売業の男が商標法違反容疑で逮捕されました。偽ピンバッジは日本航空の社員向けに作られた非売品の模倣品。 東京2020オフィシャルオンラインシ...
迅速な商標審査の実現~ファストトラック審査の運用変更-2020年01月25日
2018年10月1日以降、特許庁では、一定の条件を満たす対象案件について通常より約2か月早く審査(一次審査通知)を行う、ファストトラック審査の運用を試行してきました。 2020年2月からの出願について、早期権利化の要望に更に応えるため、ファストトラック審査の運用が変更されます。 変更内容 審査期間 変更前 : 通常より約2か月早く 変更後 : 出願から約6か月で ※ 通常案件に係る一次審査通知までの期間は平均12か月程度ですので、約6か月以上早く審査されることになります。 ※ 担当審査室や通常案件の進捗によらず一次審査通知までの期間が予測できるため、事業計画が立てやすくなる効果が期待されます。...
誰も言わない商標登録事務所選びのポイント-2020年01月04日
インターネットで調べると、商標登録の方法などの解説ページがやたらと目にとまります。 自分で登録する方法など、中には業務として請け負うはずの弁理士が、ご丁寧に説明しているページもいくつもあります。何か変ですね。 よく読むと、どのページも似たり寄ったりの内容です。 J-Plat Pat(特許情報プラットフォーム)で類似商標検索をする、商標登録願の記載方法、特許庁への提出方法など。 単に書類を形式的に作成するだけだったらこれでもいいのですが、商標登録の専門家、本当に実務経験が豊富な弁理士がきちんと書いたら、そんな程度の簡単な解説にはならないと思います。 商標登録出願の情報は、特許庁のサイトだけで十分...