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判決例(3条1項2号)
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「羽二重」の文字が、指定商品「餅」につき、菓子製造販売業者間に慣用されているとされた事例
【種別】審決取消訴訟の判決
【訴訟番号】東京高昭和30年(行ナ)第48号
【事案】
「羽二重」の文字が、指定商品「餅」につき、菓子製造販売業者間に慣用されているとされた拒絶査定に対し不服申立がされた事例。
【判決における判断】
本件商標は、「羽二重」の文字を縦書きしてなり、第43類「餅その他本類に属する商品」を指定商品とするものである。
本件商標登録出願前から商品「餅」につき「羽二重」という名称は、明治末期頃から原告以外の者によって最初に使用され、その後福井市を中心とする菓子製造販売業者間に慣用されていることが認められる。
してみれば、「羽二重」の文字は前記商品に慣用する標章であると解すべく、したがって本願商標は同一商品に慣用された標章と同一であるから、商標法(旧法)2条1項6号に該当する。
図形商標が、その指定商品につき、自他商品の識別力を失わしめるほど一般に使用されているとは認められないとして、商標権侵害が認められた事例
【種別】侵害訴訟の判決
【訴訟番号】東京地昭和44年(ワ)第13621
【事案】
図形商標が、その指定商品につき、自他商品の識別力を失わしめるほど一般に使用されているとは認められないとして、商標権侵害が認められた事例。
【判決における判断】
商標法第26条第1項第4号にいう「当該指定商品又はこれに類似する商品について慣用されている商標」とは、ある商標が、同種類の商品に関して、同業者間で普通に使用されるにいたった結果、自他商品の識別力を失ってしまったものをいうと解するところ、証拠をもってしても、いまだ原告商標が、その指定商品につき、自他商品の識別力を失わしめるほど一般に使用されているとは認められない。
よって被告の抗弁は、理由がない。