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商標登録ドットコム > 商標の拒絶理由(登録できない商標) > 4条1項6号(審決例)

審決例(4条1項6号):商標の拒絶理由

「大蔵大臣」の文字からなる商標が、「国家の財政を担当する、大蔵省の大臣」を意味していたところ、中央省庁の再編成により「大蔵省」は「財務省」に、その長である大臣は「財務大臣」に変更され、もはや「国家の財政を担当する省庁の大臣」を表わしたものとは認められないから、商標法第4条第1項第6号には該当しないとされた事例

【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2000-19800
【審決日】平成14年3月14日(2002.3.14)
【事案】
本願商標は、「大蔵大臣」の文字を標準文字とし、平成11年8月11日登録出願、指定商品及び指定役務については、願書記載のとおりである。

【拒絶理由】
原査定は、「本願商標は、国の行政機関の一つである大蔵省の長の国務大臣を意味する「大蔵大臣」の文字を表示する標章と同一又は類似のものと認められるから、商標法第4条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

審決における判断

「大蔵大臣」の文字は、「国家の財政を担当する、大蔵省の大臣」を意味していたところ、平成13年1月6日付の中央省庁の再編成により、「大蔵省」は、「財務省」と名称が変更され、その長である大臣も「財務大臣」と変更されたものである。
そうとすれば、本願商標は、もはや、「国家の財政を担当する省庁の大臣」を表わしたものとは認められないものである。
してみれば、本願商標を商標法第4条第1項第6号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。
その他、本願商標を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

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商標「愛知万博ドットコム」は、国により設立許可された財団法人2005年日本国際博覧会協会が、国家的プロジェクトとして、2005年に愛知県瀬戸市などを会場として開催運営する「2005年日本国際博覧会」の著名な略称「愛知万博」と同一または類似であるから、商標法第4条第2項に該当するとされた事例

【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服2002-20782
【審決日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【事案】
本願商標は、「愛知万博ドットコム」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成12年12月29日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定役務については、平成14年6月20日付けの手続補正書により、第41類「通信手段を利用した博覧会の展示施設・入場条件・交通機関等の博覧会の企画・運営又は開催に関する情報の提供,通信手段を利用した博覧会におけるボランティアの募集に関する情報の提供,通信手段を利用した博覧会会場内又は会場周辺の出店店舗の地理及び業務内容に関する情報の提供,通信手段を利用した映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の企画・運営又は開催に関する情報の提供,博覧会関係のイベントの企画・運営又は開催に関する情報の提供,通信手段を利用した博覧会の入場券の手配,通信手段を利用した博覧会に関する会員の募集」及び第42類「通信手段を利用した気象情報の提供,通信手段を利用した求人情報の提供,通信手段を利用した飲食物の提供に関する情報の提供,通信手段を利用した宿泊施設の提供に関する情報の提供,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,デザインの考案,通信手段を利用したコンピュータ用プログラムの提供,インターネットにおけるホームページの作成又は助言,インターネットにおける検索エンジンの提供」と補正されたものである。

【拒絶理由】
原査定は、「本願商標は、その構成中に『愛知万博』の文字を有してなるところ、該文字は、2005年に愛知県瀬戸市などを会場にして開催され、国によって設立許可された財団法人2005年日本国際博覧会協会が、国家的プロジェクトとして、開催運営する国際博覧会であって、正式名称は2005年日本国際博覧会、その著名な略称である『愛知万博』の標章と同一又は類似のものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

審決における判断

本願商標は、前記のとおり「愛知万博ドットコム」の文字よりなるところ、その構成中の「ドットコム」の文字部分は、インターネット上で商取引する会社を意味する外来語(株式会社自由国民社発行「現代用語の基礎知識2002」)として、使用されているものであることが認められる。
さらに、株式会社秀和システム発行(2001年8月6日)「最新2002年版標準パソコン用語辞典」999頁には、「主に企業や法人を表すドメイン名の1つ。(中略)『ドットコム』と言う呼び名は、米国Sun Microsystems社が、『ビジネスをドットコムする』などとTVコマーシャルに採用したことから、その言葉の持つ未来的イメージとも相まって、インターネットを中心とした情報技術ビジネスを指向する企業の代名詞として、幅広い意味で使われるようになった」との記載が認められる。
そうとすれば、本願商標を構成する「ドットコム」の文字部分は、インターネットを中心とした情報技術ビジネスを指向する企業、法人であることを容易に理解、認識させるものであることから、本願商標の自他役務の識別標識としての機能を有する要部は「愛知万博」の文字部分にあるというべきである。
しかして、「愛知万博」の文字は、http://www.expo2005.or.jp/jp/の各ウェブページに掲載された各種情報等によれば、原審説示の如く、国によって設立許可された財団法人2005年日本国際博覧会協会が、国家的プロジェクトとして、2005年に愛知県瀬戸市などを会場として開催運営する「2005年日本国際博覧会」の著名な略称である「愛知万博」と同一又は類似のものと認められるものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
なお、請求人(出願人)は、本件審判の請求の理由において「(4)以上のとおり、本出願人・社団法人中部経営情報化協会は、いわゆる愛知万博に関連する事業を行う一当事者である。そして、本願商標『愛知万博ドットコム』が、商標法第4条第1項第6号に当てはめていえば、『公益に関する事業であって営利を目的としないもの(国際博覧会)を表示する商標であって著名なもの(愛知万博)と同一又は類似の商標(愛知万博ドットコム)』に該当するとの前提に立ったとしても、本出願人・社団法人中部経営情報協会は、同条第2項にいう『公益に関する事業であって営利を目的としないものを行っている者』に該当し、その者が上記第6号の商標について商標登録出願するときは、同号の規定は適用されない。いい換えれば、本願は、公益事業自体が自身の公益事業に関する商標(愛知万博ドットコム)を出願したものであるから、本願は登録されるべきものである。」と主張する。
しかしながら、商標法第4条第2項「国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを行つている者が前項第六号の商標について商標登録出願をするときは、同号の規定は、適用しない。」と規定するところ、その趣旨は、「第1項第6号の立法趣旨がその者の権威の尊重といった意味なのであるから、団体自身が使用するのならば商標登録をしても一向に差し支えないばかりか、逆に団体が業務を行う場合には未登録のものであれ他人のその商標の使用を排除する必要があるから、商標登録を受けられるようにすることが必要だからである。なお、本項については、その者自身を表示する標章についてのみ商標登録を受けられるのであり、例えば、国を表示する標章について地方公共団体が商標登録を受けられると解釈することはできない。」と解されるものである(社団法人発明協会発行 特許庁編「工業所有権法逐条解説〔第16版〕」)。
そして、この視点に立ってみると、「愛知万博」と略称される「2005年日本国際博覧会」は、財団法人2005年日本国際博覧会協会によって開催運営される国際博覧会であることから、請求人(出願人)が商標法第4条第2項に規定する「国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを行つている者」とは解し難いものである。
したがって、請求人(出願人)の前記主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。

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「OLYMPIC」の文字が図形と結合した商標は、国際オリンピック委員会および日本オリンピック委員会が、営利目的としない事業活動を表示する著名な標章と類似するとされた事例

【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服昭和51-7447
【事案】
本願商標は、下記に表示した構成よりなり、第24類「釣り具」を指定商品とするものである。

「I」の文字と図形の商標

【拒絶理由】
商標法4条1項6号

審決における判断



本願商標は、図形と文字よりなるものであるが、図形部分は黒字方形内にまとまり良く表されており、「OLYIMPIC」の文字は図形の下部に図形と分離され顕著に書されているものである。しかして、このような構成よりなる本願商標は、たとえ飛魚と五輪の図形とが一体の結合をなすものであるとしても、「OLYMPIC」の文字は、その図形部分とは異なった意味を有し、図形部分と一体不可分のものとして、称呼、観念しなければならない特別の事情も認められないので、本願商標はその文字部分も独立して、要部と認識されるものと判断するのが相当である。
ところで、「OLYMPIC」の文字はオリンピック憲章に基づき開催されるオリンピック競技大会を指導する国際オリンピック委員会(I.O.C.)およびその承認の下に直接事業を運営する日本オリンピック委員会(J.O.C.)が、営利目的としない事業活動を表示する標章であり、わが国においても著名であると認められるものであるから、本願商標中に顕著に表された「OLYMPIC」の文字は上記標章の「OLYMPIC」と構成文字を同じくする類似のものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法4条1項6号に該当する。

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「万博/ばんぱく/BANPAKU」の文字は、国際的博覧会(万国博覧会)の略称を表示する標章と類似するとされた事例

【種別】拒絶査定不服の審決
【審判番号】不服昭和44-9193
【事案】
本願商標は、「万博」「ばんぱく」「BANPAKU」の各文字を三段に横書き併記してなり、第14類「原料繊維」を指定商品とするものである。

【拒絶理由】
商標法4条1項6号

審決における判断

思うに、「万博」の語は、1928年11月パリにおいて締結された国際博覧会条約の規定に基づき、国が直接主催する又は国が認める公益団体が主催する国際的博覧会(万国博覧会)の略称としてわが国において広く知られているものであるから、これと類似する構成からなる本願商標が登録され、一私人の商標として営利目的に使用されることは同博覧会の権威を損ない、国際信義の上からも好ましくなく穏当でないものと認めざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法4条1項6号に該当する。


関連ページ:

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の商標

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