広島かき(広島県)
広島かきは、広島県で育てられる牡蠣の総称です。
広島かきは、全国の生産量の約60%も占める、日本の牡蠣養殖の代表的なブランドです。
栄養豊かな瀬戸内海で育ち、旨味が濃く、身がふっくらしていること、安定した品質で知られ、全国の市場や飲食店で高い評価を受けています。
広島かきの養殖は、江戸時代初期から460年を超える歴史をもち、伝統的な地場産業から、現在では全国ブランドへと発展しています。
広島では、縄文時代、弥生時代から牡蠣が食べられてきた痕跡も残されています。
広島湾は、牡蠣の餌となる植物プランクトンが豊富で、海は瀬戸内海の小島に囲まれた穏やかな環境が一年を通じて保たれ、牡蠣の養殖には最適です。
広島かきの牡蠣養殖の四季
牡蠣の幼生は夏に孵化し、半月ほどは海中を浮遊し、やがて岩などに付着します。
この性質を利用して。海中のホタテの殻などに、牡蠣の幼生を付着させます。
牡蠣の幼生が付着したホタテの殻を海中に設置した棚に移し、丈夫な牡蠣に育つように一定の大きさにまで育成します。
牡蠣の養殖には養殖筏を使います。ホタテ貝を使った垂下連を筏から吊るし、ここで牡蠣が大きく成長するまで育てます。
養殖筏の大きさは10m×20mほどもあり、一つの筏に数百本の垂下連を吊るします。
穏やかな広島湾内に、いくつもの養殖筏が浮かぶ光景は広島の風物詩となっています。
牡蠣の収穫は、例年10月頃から始まります。収穫はクレーンを使って引き揚げていき、収穫された牡蠣は洗浄し、付着物を取り除きます。
砂抜き、冷蔵などの作業を経て、むき身あるいは殻付き牡蠣として出荷されていきます。
牡蠣にはミネラルやビタミンなどの栄養素も豊富で、年明け春頃まで出荷が続きます。
広島かき養殖の特徴は?
牡蠣養殖に最適な環境
瀬戸内海は波が穏やかで、海水と河川水が混ざり合う内海のため、適度な塩分濃度、安定した水温変化、河川から流れ込む豊富な栄養、下記の餌となる豊富な植物プランクトンと、牡蠣の成長に適した環境が整っています。栄養が豊富な海域で育つため、味に深みが出やすいのが特徴です。
古くから伝わる養殖文化
広島で牡蠣が本格的に育てられるようになったのは江戸時代の初期とされ、当時から海辺の村々で重要な産業でした。
最高の環境と養殖技術が生み出す高品質
広島かきの養殖は長い歴史をもち、木材や竹を使った原始的な養殖方法から始まり、時代とともに技術が洗練されていきます。
養殖方法が時代により発展し筏式と呼ばれる養殖方法が主流となりました。海中に吊り下げた殻付きの牡蠣がゆっくり育ちます。この方法は身が崩れにくく、丸みのある形に仕上がりやすいとされています。
こうした広島かき養殖の特徴により、長年にわたり日本全国の牡蠣養殖のトップ生産量を誇り、広島の牡蠣は「冬の味覚」の代表格として定着しています。
牡蠣養殖の技術と生産効率が向上し、安定供給が可能となり、広島の牡蠣は全国に広く知られるようになったのです。
地域団体商標「広島かき」
登録第5085940号
登録日:平成19(2007)年 10月 26日
商標:広島かき

権利者:広島県漁業協同組合連合会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第31類 広島県産のかき
「地御前かき」
広島かきの中でも、特にブランドとして知られているものに「地御前かき」があります。
世界文化遺産である宮島の「厳島神社」の対岸には「地御前神社」があります。
厳島神社の外宮社として同じ593年に建立され、管絃祭(旧暦6月17日)には厳島神社と地御前神社との間を神様が往復するとされています。
地御前神社の近くに地御前漁港があり、 広島湾の西側にあたる地御前沖は太田川、山口県の小瀬川から栄養が流れ込む環境です。
「地御前かき」は粒が大きく、高品質で知られ、人気ブランドとなっています。
登録第4495442号
登録日:平成13(2001)年 8月 3日
商標:広島かき\じごぜん

権利者:地御前漁業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類 かき
広島県漁業協同組合らの取り組み

広島県漁業協同組合連合会 https://www.hs-gyoren.jp/index.html
広島県のかき養殖業者により、1995年から「漁民の森づくり」が行われてきました。
牡蠣を育む広島湾の環境は。山から流れ込む栄養や河川水に影響されるため、山での植樹活動などを行い。かき養殖を行う海の環境が保たれるようにする活動です。
地御前漁協では、川の源流付近での間伐や植林活動のほか、海底を耕す海底耕うん作業、海底の環境改善策として粉砕牡蠣殻の散布などを行ってきました。
牡蠣には安全対策が重要です。
広島県では、「かきを処理する作業場に関する条例」により、生産者や仲買業者が設置するかき作業場の安全対策を行っています。
「生食用かき」の規格、基準については、食品衛生法だけでなく、海水検査、貝毒検索を行い、広島県が生食用牡蠣の採取海域を指定しています。

