枕崎鰹節、指宿鰹節(鹿児島県)
鰹節は、和食にはなくてはならない伝統的な食材で、その歴史は古く、わが国最古の書物「古事記」にも堅魚として登場するほどです。
この頃の鰹節は天日干しされたものと考えられています。
鰹節の日本三大産地といえば、静岡県の焼津、そして鹿児島県の枕崎と指宿です。
指宿市は、鹿児島県西側の薩摩半島先端。錦江湾の入り口に面した港町です。
枕崎市はその西隣に位置し、円錐形の開聞岳を望む、いずれも黒潮が流れる太平洋に面した、カツオ漁をはじめ漁業が盛んな街として知られてきました。
黒潮の恵みを受けた好漁場である鹿児島県の太平洋側は、カツオが集まりやすい環境が整い、回遊するカツオを追って一本釣り漁が行われます。
フィリピンの東から南西諸島近海で冬を越したカツオが3月頃に北上し、種子島、屋久島や鹿児島近海に回遊してきます。
春には高知や紀伊半島にまで回遊し、初鰹の季節を迎えます。
秋には逆に南下してくる戻り鰹の時期となり、南方の海域でふたたび冬越しするのです。
鰹が一本釣り漁法で漁獲される理由は、魚を傷つけにくく鮮度を保ちやすいためで。釣った鰹はすぐに冷凍されます。
漁業基地である港に帰還した漁船からカツオが陸揚げされると、解凍した鰹を切り分け、鰹節の形に身を分ける作業が行われます。
切り分けた鰹は2時間半ほど煮て、次いで骨抜きなどの作業を施します。
焙乾は、鰹節になる身を燻す工程で、たくさんの鰹を同時に火で燻し、その工程を何度も繰り返します。
焙乾により鰹の水分が抜け、荒節と呼ばれる鰹節の原型ができあがります。
仕上げ工程として、カビ付け、天日干しを時間をかけて行います。さらに乾燥させるとともに、室で数週間干す工程で、一番カビ、二番カビが発生し、本枯節では四番カビまでの数か月の時間がかけられます。
錦江湾に面した指宿市にある山川港は、近くにある池田湖や鰻池と同様に、火山活動に起因するカルデラ地形の、天然の良港です。
遠洋漁業の基地として山川港は栄え、西の枕崎とともに鰹の一本釣りと鰹節生産の港町として知られます。
指宿鰹節の生産量は、およそ全国の25%程度となっており、特に時間をかけて作られる最高級品の「本枯本節」では日本一の生産量を誇ります。
明治時代には現在のような鰹節の製造法が確立され、受け継がれてる伝統の技が今なお息づいています。
指宿の西に位置する枕崎でも、明治時代にはすでに鰹節生産で発展を遂げていました。
枕崎に現在の鰹節製造法が紀州から伝えられたのは1707年とされており、鰹節の生産量は日本一です。
早くから製氷工場を設営したこともあり、遠洋漁業の基地として栄えました。
地域団体商標「枕崎鰹節」
登録第5332076号
登録日:平成22(2010)年 6月 25日
商標:枕崎鰹節

権利者:枕崎水産加工業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類 鹿児島県枕崎市内で製造されたかつお節
地域団体商標「指宿鰹節」
登録第6223141号
登録日:令和2(2020)年 2月 6日
商標:指宿鰹節

権利者:山川水産加工業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類 鹿児島県指宿市内で製造されたかつお節
枕崎水産加工業協同組合の取り組み

枕崎水産加工業協同組合 https://www.katuobushi.net/
枕崎水産加工業協同組合では、枕崎鰹節を全国にPRするため、個人や団体に「枕崎鰹節大使」になってもらい、鰹節の良さを発信する活動を行ってきました。
「枕崎鰹節」の品質を維持するため、品質規格委員会を設け、独自の認証基準を定めて情報提供もしています。

枕崎市かつお公社について https://katuo-shop.jp/
枕崎市では1975年(昭和50年)に株式会社枕崎市かつお公社を設立し、本枯節、長時間燻した新さつま節、表面を燻したなまり節などの鰹節のほか、削り節、鰹のたたき、マグロ、きびなごなど数多くの商品を紹介し販売しています。
直営売店では、冷凍カツオやまぐろの解体作業を見ることもできるようにしています。
山川水産加工業協同組合の取り組み

山川水産加工業協同組合 https://ibusuki-katsuobushi.com/
指宿鰹節協会では、指宿鰹節をPRするため「指宿鰹節アンバサダー」を任命しています。

山川水産加工業協同組合 https://ibusuki-katsuobushi.com/
世界一硬い食品である鰹節を削るためには、刃の強度と粘りが必要です。
山川水産加工業協同組合では、経済産業省九州経済産業局に相談し、1500年間の歴史ある金物の町、兵庫県三木市にある三木金物と組んで、鍛冶職人の手作りの技による「指宿鰹節削り器」を製造販売しています。

