泉だこ(大阪府)
泉だこは、大阪湾で獲れるマダコをゆでて加工した、大阪産ブランドの食材です。
大阪湾の浅瀬を中心に生息し、特に泉南地域の漁場はタコ漁が盛んです。
深さ70m前後の、タコが潜みやすい独特の地形が好条件とされています。
泉だこの特徴は?
泉だこは、甘みと旨みが強く、漁獲される大阪湾は、イワシ、エビ、カニなどの凧の餌が豊富なことから、これを食べて育つ泉だこは味が濃いといわれます。
潮が穏やかな湾内で育つタコは、身が柔らかく、しかし歯ごたえもある絶妙な食感と、黒みがかった色味が特徴です。
大阪湾は、淀川、吉野川など多くの河川から栄養分を含む水が流れ込み、餌となるプランクトンが豊富なため、漁業資源が豊かです。
カサゴ、メバル、マナガツオ、タイラギ、ジンドウイカ、マコガレイ、ヒラメ、クマエビ、ヨシエビ、オニオコゼ、泉だこ、ガザミほか、数多くの魚種が獲られています。
イワシやエビ、カニなど、マダコが食べる餌が豊富なため、甘みや旨みが凝縮されたマダコが漁獲され、大阪府漁業協同組合連合会(JF大阪漁連)の指定業者が加工したものだけを「泉だこ」として販売してきました。
泉州地域(泉佐野・岸和田・阪南・田尻・岬町など)で水揚げされるタコは、味の良さと柔らかさで知られています。
特に半夏生(夏至から11日目)にタコを食べる風習があり、7月初旬は漁のピーク、6月から9月までが漁期となっています。
漁獲されたタコは、刺身、酢の物、天ぷら、たこ飯、やわらか煮などのさまざまな料理にして楽しめます。
泉だこの漁法は?
泉だこの漁法は、タコ壺漁やカゴ漁が一般的です。
マダコは穴のある場所に隠れる習性があるため、壺やカゴを使った漁法が編み出されました。
タコ壺漁は隠れ家に誘う漁法、カゴ漁は餌で誘う漁法という点に大きな違いがあります。
タコ壺漁
タコが暗く狭い場所に隠れたがる習性を利用し、海底に素焼きやプラスチックの壺を沈めて、タコが自ら入り込むのを待ち、翌日、翌々日くらいに引き上げます。
カゴ漁
カゴの中にサンマやサバなどの餌を入れ、海底に夕暮れ前に沈めて、タコを誘い込み、翌朝にお引き上げる漁法です。
泉州地域では、タコ壺漁が特に伝統的に多く使われてきており、タコの身を傷つけずに水揚げできることが、泉だこのブランド価値にもつながっています。
漁獲されたタコは、水槽に移し、サイズ別に選別した後、冷凍します。
タコを茹でた後に冷凍するよりも、先に冷凍し、解凍した後にボイルするほうが柔らかい食感となることが理由です。
注文があると、業務委託した加工業者がタコを解凍し、ボイル加工を行います。
大阪湾で水揚げされたマダコは、大阪府漁業協同組合連合会(JF大阪漁連)が加工後に「泉だこ」というブランド名で販売しています。
泉だこの販売地域は、天然もののため漁獲が不安定なこともあり、泉州地域に限られています。
「泉だこ」の販売価格は、海外産と比べても2~3割高いといわれます。
泉だこをブランド化するため、地域団体商標の登録も行いました。
登録には「隣接府県で知名度を持つこと」という要件を満たす必要があったため、漁連職員らは近隣府県で開かれるイベントやスーパーでの試食販売などでのPRを行い、地道に販売実績を積み上げる活動を展開してきました。
地域団体商標「泉だこ」
登録第5321469号
登録日:平成22(2010)年 5月 14日
商標:泉だこ

権利者:大阪府漁業協同組合連合会
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類 大阪府泉州沖で漁獲されたマダコを大阪府内で加工した「ゆでだこ」
大阪府漁業協同組合連合会の取り組み

大阪府漁業協同組合連合会 http://www.osakagyoren.or.jp/
大阪府漁業協同組合連合会では、限られた天然資源を次世代に受け継ぐため、泉だこの資源管理に力を入れています。
300g以下のマダコは集荷せず、再放流することとし、9月から12月半ばまでは禁漁とするなどの取り組みを傘下の組合が実施しています。
タコの産卵場の整備や、タコ以外の魚介類をも守るため、大阪湾の藻場(海のゆりかご)の整備などを行い、ホンダワラなどの海藻類も大切に保護しています。
各漁協では、朝市、青空市場なども開催し、大阪湾の海産物の販売とPRを行っています。

