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吉野葛、吉野本葛(奈良県)-商標登録ドットコム™

吉野葛、吉野本葛(奈良県)

吉野葛よしのくず吉野本葛ほんくずも、植物の葛のでんぷんを使った、奈良県吉野地方を代表する伝統食材です。

クズは、マメ科クズ属のつる性の多年草で、山野や河川敷に生え、あたりを覆いつくすようにはびこることから最近では嫌われがちでもあります。
古くから、根を用いてでんぷんを取り出し、葛粉漢方薬を作る原料とされました。
紫の花が咲き、万葉の昔から秋の七草の一つに数えられています。

吉野葛とは?

吉野葛は、奈良県吉野地方でつくられる葛粉のことです。 葛の根から取り出したでんぷんを精製した白い粉で、粒子が細かく、コシと粘りが強い、とかしたときの透明感があるといった特徴があります。

吉野葛は、葛切り、葛まんじゅうなどの和菓子や、精進料理、料理のとろみ付けに幅広く使われてきました。

吉野本葛とは?

吉野本葛は、葛でんぷんのみを使用した、最高級の葛粉です。
葛以外のデンプン(馬鈴薯・タピオカなど)を一切混ぜることなく、純度100%のものだけが「吉野本葛」と呼ばれます。

吉野本葛は、吉野地方特有の伝統製法である吉野晒しよしのざらしで作られます。

吉野晒しとは、冬の極寒期に、地下水だけで何度も原料の葛を晒して精製し、自然乾燥させる
という非常に手間のかかる作業です。
この製法によって、純白で透明感のある葛粉が生まれます。

吉野地方で葛粉が生まれた歴史は?

吉野では、古代から葛が生活と薬文化に深く結びついていました。
日本最古の書物「古事記」や、奈良時代の木簡にも、吉野国の葛根が記録されており、漢方薬「葛根湯」の原料である葛根が食用・薬用に重宝され、生活に欠かせない植物だったという歴史があります。

吉野は熊野へ続く修験道の中心地で、修験者が山中での修行に向かう際に、保存食として葛粉を用いたことも、吉野の葛文化を生み出す要因となりました、
葛湯葛餅は、修験者を迎える集落でも振る舞われたといいます。

良質な水と冬の寒さが「吉野晒し」に最適であったことも、良質な吉野葛を世に知らしめた拝啓にありました。
吉野地域は良質な水源に恵まれ、寒冷な山の気候が葛粉の精製には最適でした。
冬の冷水に何度も晒すことで、不純物が抜け、純白で上質な葛粉ができるのです。
山が多いこの地域では、米作ができない地域でも、葛は山で採れる貴重な炭水化物として定着し、葛粉づくりが盛んに行われました。

やがて和食や和菓子の発展にともない、江戸時代頃までには「吉野葛」ブランドが確立し、吉野の葛粉は京の都や漢方医にも高く評価され、朝廷に献上されました。
以来、「吉野葛」は現代にいたるまでブランドとして継承されています。

吉野葛製造事業協同組合
吉野葛製造事業協同組合 https://www.chuokai-nara.or.jp/nara-job/www/home/organization/26

吉野葛の利用方法

現代では葛以外の原料を使用した手軽なでんぷん粉もありますが、吉野葛、吉野本葛は、和菓子、和食のほか、さまざまな用途に利用され、品質が高いことで好んで使われています。

和菓子

吉野葛、吉野本葛は、材料のこだわる和菓子には最適です。

透明感とつるりとした食感のある葛切り、葛まんじゅうは、夏の涼菓として人気です。
葛餅、葛湯は、やはり透明感がある、葛本来の素朴な味わいを活かした甘味です。
葛ぜんざい、葛プリンなど、くず粉を使用したさまざまな菓子、スイーツにも応用されています。

和食

吉野葛、吉野本葛は、料理にとろみをつけ、仕上がりを美しく整えるためにも使われます。

あんかけ、吸い物、煮物などのとろみ付けに葛粉は最適です。
食材に葛粉をまぶして揚げる葛打ちは、田楽や精進料理でも伝統的に使われてきました。
胡麻豆腐などは、吉野葛の粘りを活かした精進料理の代表的な献立です。

漢方薬

吉野葛は古代から薬としても利用され、現代でも葛根湯の原料として、葛の根(葛根)が利用されています。

葛湯は、体調を崩し食欲がないときにも利用され、消化がよい食品として重宝されてきました。

地域団体商標「吉野葛」「吉野本葛」

登録第5063961号
登録日:平成19(2007)年 7月 20日
商標:吉野葛
商標「吉野葛」
権利者:吉野葛製造事業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第30類 奈良県吉野地方産のくず粉


登録第5063960号
登録日:平成19(2007)年 7月 20日
商標:吉野本葛
商標「吉野本葛」
権利者:吉野葛製造事業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第30類 奈良県吉野地方産のくず粉

吉野葛製造事業協同組合の取り組み

吉野葛製造事業協同組合では、吉野の食文化の保護継承を目的に、吉野本葛に関する知識と交流を深めることを目指した出前授業などの活動を行ってきました。

吉野葛、吉野本葛のブランド価値の保護を目的に、原料が葛の根から採取した葛でんぷん100%のものを「吉野本葛」とし、葛でんぷんの使用が50%超のものは「吉野葛」として、他の原材料の商品や、他産地の葛粉との差別化をするPRを展開しています。

吉野葛の販売イベントは、老舗「天極堂」の店舗(奈良本店、JR奈良駅店など)で行われているほか、奈良県内や全国の百貨店催事などで開催されます。

9月20日を「葛の日」と定め、限定メニューやイベントにより、吉野葛スイーツを提供するなどの活動も展開されてきました。


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