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市田柿(長野県)

「市田柿」は、長野県の飯田市・下伊那地方で約600年前から栽培される渋柿です。かつて長野県下伊那郡市田村(現在の高森町)に多く見られた在来柿で、その後、優良品種の選抜や栽培・加工方法の研究が行われ、信州の名産品「市田柿」として広まってきました。

信州では、軒先に吊り下げられた柿の鮮やかな色あいの風景が、晩秋から冬にかけての風物詩です。
飯田、伊那地域では、「元旦に食べた干し柿の種の数が多いほど、その年に富を蓄えることができる」という言い伝えがあり、縁起物です。

市田柿には表面にうっすらと白い粉がふき、まるで高級和菓子のようです。実際に、和菓子などの加工用にも用いられ、白い粉がふいた柔らな見た目を生かした和菓子なども造られています。

柿は、黄色から橙色に実った所で収穫されます。この状態ではまだ渋柿です。収穫した果実はすぐに加工され、あるいは冷蔵し保管した後に加工されます。
加工に回された柿は、ヘタの部分を残して皮を剥きます。柿を固定して吸引式により加工ができる装置が普及しています。
次に、柿を吊り下げるために、1.5mほどの長さの紐に柿を吊るし、硫黄を燃やして得られる二酸化硫黄による燻蒸、あるいは硫黄を使用しない
燻蒸を行い、タンニンの硬化を防ぎます。
乾燥のため、柿を干すために吊るしという作業が行われます。信州の風物詩ともいえるこの光景は、柿すだれともいわれ、連と呼ばれる紐にたくさんの柿を鈴なりに連ねて吊るすものです。
現在では衛生管理のため、農業用ハウスで行われることが多くなりました。
10日から半月ほど干し、渋が抜けたところで、吊るし作業を終え、その後、寝かせ込みと天日干しを行い。機械による柿もみ作業によって白い粉をふかせ、その後選別・包装などを経て出荷されます。

市田郷地域で柿の栽培が始まったのは、江戸時代。
囲炉裏端で焼いて柿渋を抜き、食べられていたものから、大正時代には、焼柿から市田柿に改称し、戦後になって、栽培や加工の技術に改良が重ねられました。
伊那谷全体に広まった市田柿は、全国的に出荷され、知名度も工場するとともに、中国産干し柿が流通するようになり、これらとの差別化を図るため、ブランドイメージの確立を目指すこととなりました。

【地域団体商標】
商標登録第5002123号
登録日 平成18年(2006)11月10日
出願番号 商願2006-29558
出願日 平成18年(2006)4月3日
商標 市田柿
権利者 みなみ信州農業協同組合、下伊那園芸農業協同組合
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
第29類:長野県飯田市・下伊那郡産の干し柿

「市田柿ブランド推進協議会」では、市田柿品質の維持・向上と衛生管理のため、衛生管理マニュアル等を作成し、ブランドとして一定の基準以上のものを「市田柿」として流通するための「市田柿品質基準」を作成しています。また毎年、市田柿品評会を開催しています。
ロゴマークも作成し、使用基準に基づき表示しています。


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